「惜しかったは時代遅れ」 元日本代表MF松井大輔、ベトナム戦ドローの森保ジャパンに成長要求

ベトナム代表に勝ちきれなかった日本代表【写真:AP】
ベトナム代表に勝ちきれなかった日本代表【写真:AP】

松井大輔が公式YouTubeチャンネルでベトナム戦を総括

 森保監督率いる日本代表は、3月29日に行われたカタール・ワールドカップ(W杯)アジア最終予選第10節ベトナム戦で1-1の引き分けに終わった。最終予選ラストゲームで大幅にメンバーを入れ替えるも結果を出せず、元日本代表MF松井大輔(Y.S.C.C.横浜)は、自身の公式YouTubeチャンネルで、「惜しかったは時代遅れ」と本大会に向けて檄を飛ばしている。

 日本は3月24日の敵地オーストラリア戦に勝利し、B組の2位以上と本大会出場を決めたなか、大幅なメンバー入れ替えを実施。DF吉田麻也(サンプドリア)とDF山根視来(川崎フロンターレ)を除く9人がスタメン変更し、前線ではオーストラリア戦で2ゴールのFW三笘薫(ロイヤル・ユニオン・サン=ジロワーズ)、FW上田綺世(鹿島アントラーズ)、FW久保建英(マジョルカ)が3トップで並んだ。

 スムーズさを欠きながら個人技で打開を図った日本だったが、前半20分に最初のコーナーキックをベトナムに与えると、DFグエン・タイン・ビンにヘディングで叩かれて失点。1点を追うなかで後半からFW伊東純也(ヘンク)を投入し、システムを4-2-3-1に変更して反撃を試みる。

 すると後半9分、トップ下に入った久保のパスを受けたMF原口元気(ウニオン・ベルリン)がミドルを放ち、攻撃参加していた主将の吉田が押し込んで1-1の同点に追い付いた。その後、後半16分にMF守田英正(サンタ・クララ)、MF田中碧(デュッセルドルフ)、FW南野拓実(リバプール)を同時投入。日本がネットを揺らす場面もあったが、ハンドやオフサイドで取り消されて追加点を奪えず、1-1のまま終了した。

 2010年の南アフリカW杯の日本代表メンバーである松井は、試合後に自身のYouTubeチャンネルでベトナム戦を総括。「ベトナムは前半すごく良かった。日本に勝ちたいという気持ちを前面に出してきた試合になった」と対戦国を称えつつ、日本の課題を指摘した。

「前半はミスも多かったし、バラバラ。これは仕方ない。コンビネーションは1試合では生まれないので。ただ、優位に立たないといけないセットプレーでやられるのは(いただけない)。ましてや平均身長さがだいぶある。W杯本大会になった時に、あの1点が悔しい思いに変わるのを見たくない」

 松井は前半に相手の5バックを崩せなかったなかで、後半はダイレクトプレーが増えて「日本らしいいつもの形」が出ていたとしつつも、ドローの結果に関しては厳しい見解を述べた。

「後半の最後は日本らしいプレーが出たけど、なんと言っても結果がすべての世界。ベトナムは(グループB)最下位のチームですから。勝つことが大事。1-0でも全然いい。勝つことだけしか評価されない。『惜しかった』は時代遅れまで来ている。W杯ベスト16まで何回か行っているけど、次のステージに進みたいと日本のみなさんは思っている。ベスト8、ベスト4まで行かないといけない。上まで行くにはこういう試合が本戦では出てほしくない」

 松井は選手の能力アップを本大会までのノルマに挙げ、「これからが楽しみ」と期待を寄せていた。

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