「1つでも多くタイトルをプレゼントしたい」 興梠慎三が新天地・札幌で誓う恩師への男気

興梠(30番)はペトロヴィッチ監督(左から3番目)に絶対の信頼を置く【写真:高橋 学】
興梠(30番)はペトロヴィッチ監督(左から3番目)に絶対の信頼を置く【写真:高橋 学】

恩師ペトロヴィッチ監督に1つでも多くのタイトルプレゼントを約束

 札幌の主力選手は、DF田中駿汰(24歳)、MF高嶺朋樹(24歳)、MF金子拓郎(24歳)、FW小柏剛(23歳)、FW菅大輝(23歳)と若手が多い。浦和で共闘経験のあるMF駒井善成(29歳)とGK大谷幸輝(32歳)に加え、MF小野伸二(42歳)とGK菅野孝憲(37歳)のベテラン2人の存在も興梠にとっては大きいという。

「(駒井)善成と(大谷)幸輝とは常に行動をともにしていますし、(小野)伸二さんや菅野(孝憲)さんのようなお手本になる選手がいるのも心強いです。ミシャサッカーの根本は浦和の時と変わっていなくて、こういう時にここにボールが来る、とかは想像がつくので、自分としてはすごくやりやすいです。あとは自分の特徴を知ってもらうこと、ほかの選手の特徴を知っていくことも大事。練習で癖とか得意なプレーを自分なりに見極めています」

 浦和時代との違いで言えば、札幌はロングボールの割合が増えた印象だと話す興梠。ペトロヴィッチ監督からかけられた言葉は特にないというが、恩師のためにもタイトルを獲りたいと思いをにじませる。

「ミシャサッカーの何が凄いかと言えば、見ている人が楽しんでくれるエンターテイメント性。そして、どんなに悪い状況でも自分の哲学を崩さないのは、僕が一番好きなところでもあります。崩れないからこそ、選手たちはこの人について行こうと思える。選手から愛される監督だと思います。

 浦和の時はショートパスで中央から崩すことがメインだったなかで、札幌では一発で裏を狙ったり、どちらかと言うとロングボールが多くなった気がします。ミシャは僕のことを信頼してくれていると思うし、僕もミシャを信頼しています。個人の成績も大事ですけど、僕の大きな目標はタイトル。ミシャは2006年から日本に来て、タイトル数は片手で数える程度なので、これだけいいサッカーをしている監督としては少ない。タイトルは1つでも多くプレゼントしたいと思っています」

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