「言葉にならない大きな失望」 EURO決勝ポルトガル戦で悲劇的敗北の仏代表デシャン監督が落胆明かす

テロの脅威と戦う国民に「心を揺さぶる戦いができた」

 開催国フランスは、昨年11月に首都パリが同時多発テロに襲われた。フランス代表が国際親善試合ドイツ戦を戦っていた最中のサンドニ競技場にもテロの魔の手は伸びていた。スタジアム内で爆発が起こり、死者も出した。両チームはロッカールームで恐怖の夜を明かした。今大会は一時開催も危ぶまれ、厳戒態勢の中で行われた。国家の危機を乗り越える象徴となったフランス代表チームには、国民に勇気を与えるという使命も課せられていた。

「我々は、フランス国民の心を揺さぶるような戦いをしたと誇りに思っている。もし、我々のホームであるこの場所でトロフィーを掲げることができていたらどんなに素晴らしかったか…。残念ながら、それを実現することはできなかった」

 今大会の盛り上がりは、強豪国がグループステージで苦戦する波乱も起こる中でホスト国フランスが勝ち上がっていったことで盛り上がった。そのドラマはハッピーエンドとはいかなかったが、デシャン監督が率いるフランス代表がみせた団結の精神は、世界中に届いたはずだ。

【了】

フットボールゾーンウェブ編集部●文 text by Football ZONE web

ゲッティイメージズ●写真 photo by Getty Images

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