森保ジャパンから落選、国内組の「招集する価値があった5人」 最も残念だった“選外”は?

名古屋MF相馬勇紀、MF稲垣祥、鹿島FW上田綺世、MF荒木遼太郎【写真:佐藤彰洋】
名古屋MF相馬勇紀、MF稲垣祥、鹿島FW上田綺世、MF荒木遼太郎【写真:佐藤彰洋】

【識者コラム】国内組の代表候補合宿メンバーから“招集したら面白かった”選手を独自選出

 森保一監督率いる日本代表は、カタール・ワールドカップ(W杯)アジア最終予選の中国戦(1月27日)、サウジアラビア戦(2月1日)を迎える。事前に国内組だけで行われた代表候補合宿からは“元欧州組”のGK権田修一(清水エスパルス)、DF長友佑都(FC東京)、DF酒井宏樹(浦和レッズ)、FW大迫勇也(ヴィッセル神戸)に加え、J1王者の川崎フロンターレからDF谷口彰悟とDF山根視来が招集されたが、いわゆる“サプライズ”はなかった。その後、DF冨安健洋(アーセナル)の辞退により、DF中谷進之介(名古屋グランパス)が追加招集された。

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 どちらもホームゲームであり、勝利が求められる2試合。しかも、DF吉田麻也(サンプドリア)をはじめ数人の常連メンバーを怪我で欠く状況で手堅いメンバー選考になるのは理解できる。「現時点でベストだと思うメンバーを選んだ」と語る森保監督にとって、日本代表の命運がかかる最終予選で周囲から“つまらない選考”と言われようが、勝利という優先順位からしたら関係ないのだろう。

 ただ、それでも招集して調子が良いと判断したらパッと起用するタイプの監督もいる。前回の最終予選で日本代表を率いていたバヒド・ハリルホジッチ元監督はその1人で、MF原口元気(現ウニオン・ベルリン)やMF遠藤航(現シュツットガルト)、FW久保裕也(現シンシナティ)、MF井手口陽介(現セルティック)といった選手を抜擢して、多くの選手たちが期待に応えて勝利に貢献するとともに、チームの競争を活性化させた。

 予選の転機となったアウェーのUAE戦ではベテランGK川島永嗣(現ストラスブール)とMF今野泰幸(現南葛SC)を起用して、勝利につなげている。もちろん当時も批判的な声はあったが、一見してスリリングなメンバー選考や選手起用で、結果を出しながらチームの競争や成長を促す“ハリルジャパン”は今となっては懐かしくもある。

 その一方でW杯本番の結果を除くと評判の良かった“ザックジャパン”も最終予選は“メンバー固定”と呼ばれるほど堅実な起用法だった。その意味でも森保監督の選考は理解できるが、事前合宿を全日程取材した筆者の目線で、もし招集したら面白かったベスト5を選んでみた。なお、中谷も追加招集がリリースされるまで有力候補に入っていたので、実質ベスト6と言えるかもしれない。

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河治良幸

かわじ・よしゆき/東京都出身。「エル・ゴラッソ」創刊に携わり、日本代表を担当。著書は「サッカーの見方が180度変わる データ進化論」(ソル・メディア)など。NHK「ミラクルボディー」の「スペイン代表 世界最強の“天才脳”」を監修。タグマのウェブマガジン「サッカーの羅針盤」を運営。国内外で取材を続けながら、プレー分析を軸にサッカーの潮流を見守る。

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