鋭い反応で死闘に終止符を打った“世界最強GK” 9人目までもつれたPK戦は「永遠に記憶に残る」

老練なイタリアの選手に苦戦

 ノイアーはPK戦で2本のシュートセーブを記録。後半32分にPKを右下隅に決められていたボヌッチとPK戦の5人目でも対峙したが、今度はゴール左に蹴られたシュートを読み切り、横っ飛びで防いだ。9人目ダルミアンのキックにも完璧な反応を見せて弾き出すなど、“世界最高”の名に相応しいさすがの反射神経を見せつけた。

 ノイアーは事前にPK対策を講じていたが、老練な選手が揃うイタリアのキッカー陣には苦戦を強いられたことも明かしている。

「僕は自分の仕事をすることに集中していた。僕はいつも相手の動きを読もうとしているんだ。記憶ではみんなゴールの真ん中に決めていた。PKでは選手はみんなどこに蹴るのか決めているものだ。彼らは隅へ蹴ることを選択しなかった。イタリアの選手はよく準備していた。彼らは僕らがしっかりと下調べしていることをよく分かっていた」

 僅差でイタリアを下したドイツは、準決勝で開催国フランスと躍進のアイスランドの勝者と対戦する。イタリア戦で今大会初失点を喫したドイツだが、いまだ5試合で1失点と堅牢な守備を築いている。守備の要の一人であるDFマッツ・フンメルス(バイエルン)が累積警告によって出場停止となる厳しい状況だが、ノイアーをはじめとした堅守を崩すことは容易ではないだろう。

【了】

フットボールゾーンウェブ編集部●文 text by Football ZONE web

ゲッティイメージズ●写真 photo by Getty Images

 

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