最下位転落の横浜FC、希望を感じさせる4戦10発の得点力 鍵を握るゲームコントロール
【J番記者コラム】直近3試合で2勝1分も湘南に逆転負けで最下位へ再転落
J1リーグ19位・横浜FCは10月23日、アウェーでの第33節で湘南ベルマーレと対戦。湘南は18位であり、この直接対決に勝利すれば残留圏も視野に入る重要な一戦だったが、エースのMF松尾佑介の2試合連続ゴールで先制したものの逆転負けを喫し、再び最下位に転落する痛すぎる敗戦となった。
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横浜FCは直近の3試合を負けなし。2位の横浜F・マリノスと互角以上の戦いを演じて2-2で引き分け、続く鹿島アントラーズに2-1で勝利。前節は徳島ヴィルティスとの“シックスポイントマッチ”を壮絶な打ち合いの末に5-3で制し、連勝で最下位を脱出した。
その徳島戦で先制ゴールを決めた松尾は、「チームとして勢いがあることが大量得点に結びついたと思う。『やるしかない』という気持ちでチームが前に進んだ結果」と胸を張った。
同時に、「3失点しているので、チームとして試合を巧みにコントロールしていけるようにならないといけない。何点取っても、相手に『追いつける』と思われている。そこを一つ突き放せるような地力がほしい」と課題も口にしていた。この湘南戦では、まさにその課題が浮き彫りになってしまった。
直近の3試合は前線からアグレッシブなプレスで相手のパス回しを引っかけてのカウンターが機能していた横浜FCだが、ロングボールを湘南FWウェリントンに収められて起点を作られたことで押し込まれた。
それでも守備陣は粘り強く守り、湘南に決定機を作らせなかった。ハーフタイムに修正を施し、後半は前からの圧力を取り戻すと、同18分に松尾が相手のロングパスの出どころを引っかけ、高速ドリブルでペナルティーエリアに侵入して3人に囲まれながらもよく狙ってファーに流し込み先制ゴール。7戦未勝利の湘南は、直近の3試合で後半に挙げた得点はゼロ。ハードマークにウェリントンが苛立つ場面も出てきた。横浜FCにとっては、勝利がぐっと近づいたはずだった。