「正しい決断だった」 森保監督の2つの采配を英国人記者が高評価「ようやく…」

南野を下げたのは不可解な采配だったが、浅野の投入は効果的だった

 森保監督の下では初めてではないが、ハーフタイム後の日本は腹立たしいほどに腰が引けてしまっていた。アーロン・ムーイとトム・ロギッチがゴールに迫った後には、アルディン・フルスティッチに見事なFKを決められた。GKの権田修一にはほとんど望みはなかった。

 それでも、さらにいいゴールキーピングが求められたのは反対側のチームだった。マシュー・ライアンは伊東と遠藤のシュートを立て続けに阻み、浅野拓磨が投入直後に放ったシュートも防いだ。

 伊東ではなく、南野を下げたのは不可解な采配だったが、浅野の投入は効果的だった。私の考えでは、サウジアラビア戦でも印象的なプレーをしていた浅野が先発すべきだった。

 最後に彼は采配が正しかったことを証明した。吉田麻也からのロングパスを受けた浅野はライアンの頭の上を超えるシュートを放つと、ポストに跳ね返ったボールをベヒッチは防ぎ切ることができなかった。オーストラリアにとってはなんとも残酷な負け方となったが、日本は勝点3に値した。

 森保監督はあのひどいスタートの後で、勢いに乗ることはできるのだろうか? その答えは来月になれば分かることだが、この勝利で少なくとも次のW杯予選試合でも森保監督が指揮を執ることは保証されているだろう。

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マイケル・チャーチ

アジアサッカーを幅広くカバーし、25年以上ジャーナリストとして活動する英国人ジャーナリスト。アジアサッカー連盟の機関紙「フットボール・アジア」の編集長やPAスポーツ通信のアジア支局長を務め、ワールドカップ6大会連続で取材。日本代表や日本サッカー界の動向も長年追っている。現在はコラムニストとしても執筆。

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