カンナバーロ元代表監督、中国にW杯出場の“ノルマ”設定 「スーパーリーグの状況は悪い」

中国代表を率いた経験を持つ広州FCのカンナバーロ監督【写真:Getty Images】
中国代表を率いた経験を持つ広州FCのカンナバーロ監督【写真:Getty Images】

スーパーリーグの凋落に歯止めをかけるためにもW杯出場が「非常に重要」と主張

 中国(FIFAランク77位)は2022年カタール・ワールドカップ(W杯)アジア最終予選で日本(同28位)、オーストラリア(同41位)、サウジアラビア(同65位)、オマーン(同80位)、ベトナム(同92位)と同組となった。中国にとっては厳しい戦いとなるが、元イタリア代表DFで、2019年には中国代表を率いた経験もあるファビオ・カンナバーロ監督は、「ワールドカップに出場することは非常に重要だ」と中国サッカーの命運を握る問題だと見解を述べている。中国メディア「新浪体育」が報じた。

 最終予選は9月2日に開幕し、来年3月29日の最終節までホーム&アウェー方式の10試合で争われる。アジアの出場枠は開催国カタールのほかに「4.5」で、各組上位2チームがW杯出場権を獲得。3位チームはプレーオフに回り、勝者が大陸間プレーオフに臨み最後の1枠を懸けて争う。国際サッカー連盟(FIFA)が発表したランキングでアジア最上位となり、イランとともにポット1に入った日本は、2018年ロシアW杯の最終予選でも戦った強豪オーストラリア、サウジアラビアとグループBで同居。そしてポット4からは、FWエウケソンらを帰化させて強化している中国が入った。

 2002年の日韓W杯以来となる出場を目指す中国だが、元中国代表監督で2022年W杯のアドバイザーを務めるボラ・ミルティノビッチ氏は、「中国はほかのチームよりも厳しい戦いになる」と見解を述べていた。

 広州FC(前広州恒大)で指揮を執り、2019年には兼任で中国代表を率いた経験もあるカンナバーロ監督は、中国リーグの現状が深刻だと捉え、代表チームがW杯に出場できるかは国内サッカーの在り方にも大きな影響を及ぼすとしている。

「(中国1部)スーパーリーグのレベルは2017-18シーズンにピークへ達した。それまでは巨大な投資と成長があった。現在は大物選手やコーチがあり、解雇もあった。中国には大きなポテンシャル、アイデア、資金を備えているから、状況としては悪い。ワールドカップに出場することは非常に重要だ。それは特別な助けになる。ただ、そうでなければ困難が待ち受けている」

 2010年代の中国スーパーリーグはバブルに沸き、MFパウリーニョ、MFオスカル(上海海港)、FWフッキ(現アトレチコ・ミネイロ)らブラジル代表経験者を中心に巨額の移籍金を支払う“爆買い”を敢行。当初はスター獲得によるチーム力向上の好循環を見せていたが、膨らみ続ける人件費により、クラブが多額の負債を抱えるようになった。江蘇(前江蘇蘇寧)は親会社「蘇寧グループ」の経営不振のあおりを受け、今年2月に活動停止。AFCチャンピオンズリーグ(ACL)出場を辞退し、中国スーパーリーグからも脱退した。山東泰山(前山東魯能)も選手への給与未払いによりACL出場に必要な資格を剝奪されるなど、リーグの凋落は顕著だ。

 これらの“負のスパイラル”に終止符を打つためにも、中国はカンナバーロ監督が言うように、W杯出場のミッションを果たせるだろうか。

(Football ZONE web編集部)


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