リオ五輪のリベンジに燃える遠藤航 「非常にポジティブ」と語る5年前との違いとは?

オーバーエイジとして東京五輪に挑むMF遠藤航【写真:Getty Images】
オーバーエイジとして東京五輪に挑むMF遠藤航【写真:Getty Images】

OAとして2大会連続出場の遠藤航、東京五輪を「3試合で終わらせたくない」

 東京五輪に臨むU-24日本代表が5日に静岡県内で始動し、トレーニング2日目となる6日にオーバーエイジ(OA)として2大会連続の出場となる遠藤航(シュツットガルト)がオンライン取材に応じた。キャプテンとして臨み、グループリーグ敗退に終わった2016年リオデジャネイロ五輪での経験を踏まえて、「シンプルに3試合で終わらせたくない」と東京五輪での躍進を誓っている。

 28歳の遠藤はシュツットガルト所属2年目の今季、自身初となるドイツ1部ブンデスリーガの舞台で躍動。リーグトップのデュエル勝利数(476回)を記録し、海外選手相手にも負けないフィジカルの強さを示すなど大きな飛躍を遂げるシーズンとなった。日本代表でも確固たる地位を築き、DF吉田麻也(サンプドリア)、DF酒井宏樹(浦和レッズ)とともにOAとして東京五輪代表メンバーに招集された。

 リオ五輪に出場した5年前は、U-23日本代表のキャプテンを務めていた遠藤。1勝1分1敗の3位に終わりグループリーグ敗退に終わった前回大会について、「反省点というより、シンプルに3試合で終わらせたくない。前回は長い準備をしてきて、いざ始まったら予選敗退で3試合。悔しいし、もっと長く試合をしたかった」と振り返った。そしてOAであり、五輪経験者として「初戦の戦い方など、メンタル的なサポート、プレーももちろんやっていきたい」と、本大会に向けてチームに伝えていきたいと意気込む。

 もっとも遠藤自身、東京五輪に向けたチーム作りのプロセスには手応えを感じているようだ。リオ五輪ではOAの3人(FW興梠慎三、DF塩谷司、DF藤春廣輝)が本大会直前の合宿から合流したのに対し、今回は6月シリーズからOA3人がU-24日本代表で活動。遠藤も「一番は前回の6月の活動で一緒にできたのがすべて。A代表でやっている(五輪世代の)選手も多いので問題ないと思っていたけど、すでに2試合できているのがすべてで、非常にポジティブだし、さらに(本大会前の国際親善試合が)2試合ある」と語っている。

 6月のU-24ガーナ戦(6-0)とジャマイカA代表戦(4-0)では遠藤、吉田、酒井の3人がフル出場しており、またDF冨安健洋(ボローニャ)らすでにA代表の主力となっている五輪世代の選手も多いため、ピッチ内での意思疎通には問題がないという。OAとして「プレーで存在感を見せるのが当たり前」と断言した遠藤は、中2日の連戦となる本大会で出場停止や負傷者なども含めて、「ピッチ外でのコミュニケーションや、ネガティブなニュースがあった時にどうするかという時に、オーバーエイジとしての仕事が試されると思う」と使命感を口にした。

 5年前、リオで味わった悔しさを晴らすべく、目標の「金メダル」獲得へ。中盤のキーマン遠藤は、静かにリベンジに燃えている。

(FOOTBALL ZONE編集部)



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