Jリーグと「夏の助っ人“流出”」 中東&中国勢の脅威…衝撃度の大きい歴代3人を選出

浦和で活躍したエメルソン【写真:Getty Images】
浦和で活躍したエメルソン【写真:Getty Images】

中東&中国クラブがJリーグ助っ人を狙い撃ち…インパクトの大きかった3つの移籍劇

 これまでJリーグには多くの“助っ人”外国人選手が在籍してきたが、シーズン中である夏の移籍市場でクラブを去るケースも少なくない。今季もセレッソ大阪のDFダンクレーがアル・アハリ(サウジアラビア)へ完全移籍、北海道コンサドーレ札幌のFWアンデルソン・ロペスも中国移籍が濃厚で、すでにチームを離れている。

 “オイルマネー”で知られる中東や潤沢な資金で近年の移籍市場を賑わせてきた中国の存在はJリーグにとって脅威で、基本的に出稼ぎに来ているブラジル人選手が狙われるケースが多い。特に夏の移籍市場で引き抜かれると、Jクラブにとっては代わりの戦力確保や新戦力の早期フィットが難しく、成績低下につながってしまうこともある。その一方で多額の移籍金を残してくれることで財政的に潤い、プラスの影響をもたらす部分があるのも確かだ。

 今回は歴代でも、インパクトの大きかったシーズン途中の移籍3つをピックアップする。

■エメルソン【2005年/FW/浦和レッズ→アル・サッド(カタール)】

 コンサドーレ札幌でJリーグのキャリアをスタートし、川崎フロンターレを経て2001年7月から浦和レッズに在籍、テクニカルなスピードスターとして数多くのゴールで勝利をもたらしたのがエメルソンだ。04年には26試合27得点という驚異的な決定力でJ1得点王に。2ndステージの優勝に大きく貢献した。

 翌年もエースストライカーとして期待され、日本代表入りを希望するコメントまで飛び出したが、アル・サッドから500万ドル(約5億5000万円)とも推定される巨額のオファーを受けて、05年6月に移籍。ちょうど中断期間に家族の事情でブラジルに帰国しており、そこから直接カタールに渡った。1ステージ制になって最初のシーズンでの夏移籍は衝撃だったが、推定800万ドル(約9億円)の移籍金を残したことも忘れるべきではないだろう。

 7月には当時のギド・ブッフバルト監督が直接的に口説く形でMFロブソン・ポンテが加入。エメルソンに代わり10番を付けると早期にフィットして、タイプもポジションも異なるものの素晴らしい働きを見せたが、惜しくもリーグ2位に終わった。しかし、天皇杯に優勝し、FWワシントンという新たな強力ストライカーを加える形で06年のJ1リーグ優勝、07年のAFCチャンピオンズリーグ(ACL)制覇につながっていった。

 そうした因縁はあるものの、もしポンテとエメルソンのホットラインが形成されていたら、どんな伝説を残したのかと想像してしまうところはある。

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