元伊代表FW、インテルの蘇寧グループに給与未払い問題解決を要求 「僕らを解放せず…」

かつてインテルでプレーし、現在はサンパウロに所属するFWエデル【写真:Getty Images】
かつてインテルでプレーし、現在はサンパウロに所属するFWエデル【写真:Getty Images】

エデルは8カ月給与と税金の支払いがなかったことを主張

 今季セリエAで優勝を果たしたインテルは、米オークツリー・キャピタルから3億3600万ドル(約370億円)の資金到達契約を受けたことを発表したが、元イタリア代表FWエデル(現サンパウロ)はインテルのオーナーグループの蘇寧グループに対し、自分たちへの給与未払い問題の解決を要求している。

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 インテルは2016年夏に中国の家電大手の蘇寧グループに株式の過半数を売却したことで、実質的にオーナーが交代になった。しかし、新型コロナウイルスの影響で経営に大打撃を受けた蘇寧グループは、インテルの売却を検討していると今年に入って報じられ、サウジアラビアの投資ファンドなどが売却先に浮上していた。

 そうしたなかで、オークツリーとの契約発表により、蘇寧グループには3年間の猶予が与えられた。この間に返済できなければ、インテルの経営権はオークツリーに移るという。

 一方で、蘇寧グループは中国国内で保有していた江蘇FC(2020年まで江蘇蘇寧)を資金繰りの悪化により活動停止とし、リーグからの追放にもなった。そうした状況で、元インテルで江蘇に昨年まで所属していたエデルは、今回の契約に対してツイッターで言及している。

「江蘇FCにもお金が来ることを願っている。昨年12月に中国リーグで優勝した後、クラブが私たちに給与支払いをしなかったことが、インテルにも起こらないことを願っている。彼らは8カ月も給与と税金を支払わなかった。ほかの場所でチームを見つける可能性を与えないため、僕らを解放せず、それによって仕事の機会を失うことになった。50人以上の従業員を、説明もせずに給与も支払わず自宅待機にした。ヨーロッパで良い印象を与えるための印象操作は簡単だ」

 エデルは3月にブラジルの名門サンパウロへと移籍したが、その怒りは到底消えるものではないだろう。インテルはユベントスの10連覇をストップする優勝を成し遂げたが、この先3年間の返済計画も含めて順調な道のりとは言えない状況が浮き彫りになっている。

(FOOTBALL ZONE編集部)



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