日本サッカーが目指すべき「データ分析の未来」とは? 世界の最新事情に迫った一冊
日本におけるデータ活用の現状と課題を世界の視点から分析
近年は日本サッカー界でも、指導現場やメディアでデータが広く活用されているが、その先駆け的存在とも言える元データスタジアム社長の森本美行氏の最新刊『アナリティックマインド――スポーツ新時代を導くデータ分析の世界』(東洋館出版社)が発売された。
森本氏は2002年にスポーツデータ配信や分析を行うデータスタジアム株式会社の代表取締役に就任。プロ野球、そしてJリーグなど日本のスポーツ界にデータ活用の流れを生み出した。そんなデータ分析の第一人者である森本氏が、約20年の歳月を経たなかでの日本におけるデータ活用の現状と課題を本書で明らかにしている。
第2章「世界の分析トレンドとテクノロジー」では、ブレーメンのテクニカルディレクターを務めるトーマス・シャーフ氏など、欧州サッカーの第一線でのデータ活用者やアナリストなどへのインタビューを実施。世界はすでにデータ取得は目標ではなく、データを読み解く力、伝える力に長けた人材育成と組織改革に力を入れているという。
そしてデータ活用において遅れをとっている日本のスポーツ界も、必要なのは最新テクノロジーの導入だけではなく、「アナリティックマインド」を持った人材の育成だと指摘している。世界のスポーツ界は様々な分野で、日々進歩している。指導現場、ビジネス面、そしてスポーツ観戦をより深く楽しむうえでも必読の一冊となっている。
[書籍名]
『アナリティックマインド――スポーツ新時代を導くデータ分析の世界』
四六版/272ページ
[著者]
森本美行
[定価]
本体1700円(+税)
(FOOTBALL ZONE編集部)
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