「スペースを塞ぐチームと戦う方が難しい」

　ミランは後半戦に入り、フィオレンティーナ、インテルという強豪を倒しながらも、サッスオーロ、アタランタなど格下相手に取りこぼしを続けている。この状況に、強化責任者であるアドリアーノ・ガリアーニCEOは「理解不能」と頭を抱えているが、本田には苦戦の理由は見えている。

「スペースを塞いで、こちらにイニシアチブをとらせるチームと戦う方が、戦術的により難しい。ビッグチームとの対戦だと、刺激を受ける。メンタルのレベルで、より準備できるのかもしれない」

　現在のミランは相手に守備的なアプローチを採用された時に、戦術的に崩し切れないという。そして、3年連続で欧州のカップ戦出場権を失う可能性も浮上しているなか、本田は現実を見つめた。

「選手はみんなチャンピオンズリーグでプレーして、トロフィーを獲得したいと思う。しかし、現実を見なければならない。最低の目標で満足するのは難しいが、今は多くの勝ち点を獲得しなければならない」

　次節の相手は、リーグ戦でここ21試合20勝と圧倒的な強さを誇る絶対王者ユベントスだ。セリエA4連覇中の強敵との一戦を前に、本田は「すべては可能だ。ユーベを倒すことも」と語りながらも、王者の強さを認め攻略法について触れている。