日本女子サッカーの象徴に―― アストン・ビラ移籍の岩渕真奈が見据える選手としての“最終形”

アストン・ビラに移籍が決まったFW岩渕真奈【※画像はスクリーンショットです】
アストン・ビラに移籍が決まったFW岩渕真奈【※画像はスクリーンショットです】

「もう一度海外へ」との思いから、即戦力として評価を受けたアストン・ビラ行きを決断

 2020年シーズン限りでINAC神戸レオネッサを退団するなでしこジャパン(日本女子代表)FW岩渕真奈は、12月21日に新天地がイングランド1部(FA女子スーパーリーグ)のアストン・ビラに決定したことが発表された。2021年夏に東京五輪を控えるなかでの海外再挑戦。そこに込められた彼女の決意、そして今後のキャリアビジョンを訊いた。

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 岩渕は2017年3月、ドイツ1部(女子ブンデスリーガ)の強豪バイエルンから日本へ復帰。INAC神戸で18年からは「10番」を背負い、チームの中核を担ってきた。21年夏には東京五輪開催、同年9月からは日本初の女子プロサッカーリーグ「WEリーグ」が開幕するタイミングで再び海外へ渡ることになるが、決断に迷いはなかったという。

「私も来年3月で28歳になります。あと何年サッカーをやれるか分からないなかで、一番良い時期というか、今じゃないともう一度海外には行けないという気持ちがありました。WEリーグがどんなものになるのかまだ情報も少ないし、何よりイングランドは一番魅力的なリーグだと思っています。だから、戸惑いは一切なく、絶対に(海外へ)行くという気持ちで話を進めていました」

 アストン・ビラは2019-20シーズンにイングランド2部(FA女子チャンピオンシップ)で14戦無敗の成績を収めて優勝し、2004年以来となるトップリーグ昇格を果たした。FA女子スーパーリーグに挑んでいる今シーズンは現在、12チーム中11位(2勝6敗/12月18日時点)と残留争いを強いられているが、プレーの特徴を踏まえて即戦力としてアプローチがあったことは、東京五輪に照準を定める岩渕の背中を押した。

「まず、アストン・ビラからは夏の時点で獲得の話がありました。他のチームからもオファーがあったんですけど、オリンピックまでの半年間、コンディションを崩さないためにも、まずは試合に出ないと始まらない。アストン・ビラは『ここにマナがいたらこうしたい』と、私のことをよく理解したうえで即戦力として必要としてくれました。若い選手が多く、今シーズンから1部に挑戦しているのでまだ発展途上のチームです。でも、一緒に強くなっていけたらいいなと感じました」

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