J1でまさかの「PK取り消し」発生 異例の事態に物議…“話し合い”後の判定変更に疑問の声も

横浜FCと名古屋グランパスの一戦でPKが取り消しに(写真はイメージです)【写真:高橋 学】
横浜FCと名古屋グランパスの一戦でPKが取り消しに(写真はイメージです)【写真:高橋 学】

名古屋がPK獲得も…審判団の話し合いの末に取り消し→ドロップボールで再開

 サッカーにおいて、一度下された判定が覆ることはあまり見られない。しかし、12日のJ1の試合で、そうしたシーンが発生。該当する事象が得点に関わるPKの判定だったため、SNSのトレンドにも「PK取り消し」が浮上するなど物議を醸す事態となっている。

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 問題の場面はJ1第32節、名古屋グランパス対横浜FCが0-0で迎えた後半38分だ。名古屋MFガブリエル・シャビエルがペナルティーエリア内へ走りこんだMFジョアン・シミッチへクロスを送る。シミッチが頭で中央へ折り返したボールが横浜FCのDF田代真一の手に当たったとして、池内明彦主審はハンドの反則で名古屋側のPKを指示した。

 しかしその後、横浜FC側の抗議を受けていた池内主審は、プロフェッショナルレフェリーである山内宏志第1副審との話し合いを経て、PK判定を取り消して横浜FCのドロップボールで試合を再開させている。

 覆った判定に今度は名古屋側が抗議。池内主審は事象が起こった場所の近くにおり、視界も遮るものはなかった。そのため、ツイッターではより遠くにいた副審との話し合いを経て判定を変えたことに疑問を呈する声も多く挙がっている。一度下した判定を抗議後に覆しているため、「横浜FCの抗議が通った」と見えてしまう面も否めない。

 田代のプレーを映像で見返すと、手は体の近くにあることが分かる。ただ、ボールが来るまでにある程度時間はあったうえに、手を内側に動かしているようにも見えた。かなり判断の難しいジャッジであることは間違いないが、ハンドを取るのであれば、競技規則上「ボールの方向に動かし、意図的にボールに触れた」または「体を不自然に大きくした」の項目に該当し、PKが妥当となるだろう。

 審判団は4人が協力して試合を進めているが、最終的な決定権は主審にある。最初のジャッジから、話し合いの過程でどう判定が変わったのか。「Jリーグジャッジリプレイ」での解説などによって、サポーターも納得できる見解が出てくることを期待したいところだ。

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