欧州のトレンドは「ティキタカとかけ離れた」 元独代表DF、フィジカル重視の傾向を指摘

CL決勝ではフィジカルを前面に押し出した戦いが繰り広げられた【写真:AP】
CL決勝ではフィジカルを前面に押し出した戦いが繰り広げられた【写真:AP】

ラーム氏が古巣バイエルンのCL制覇に言及 「強靭な肉体をベースにしたサッカーが主流に…」

 かつてバイエルン・ミュンヘンで活躍し、2017年5月に現役を引退した元ドイツ代表DFフィリップ・ラーム氏が、ドイツ誌「シュポルト・ビルト」のインタビューに応じ、欧州サッカー界で新たな変化が起きていると語っている。

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 ラーム氏の古巣であるバイエルンが、2012-13シーズン以来6度目のUEFAチャンピオンズリーグ(CL)制覇を果たした今大会では、スペイン、イングランド、そしてイタリアのクラブがベスト8で全滅。その一方で、ドイツとフランスからそれぞれ2チームがベスト4進出を果たすなど、近年稀に見る異例づくしの大会となった。

 ただし、ラーム氏は今大会の結果は決して偶然ではなく、時代の流れを反映したものだったと考えているようだ。

「今大会の決勝は、欧州のトップレベルでは新たなフィロソフィーが広く受け入れられていることを示した」

 そう語った同氏は、さらに「それはペップ・グアルディオラが、完璧とも言えるレベルにまで練り上げていたスタイルとは明らかに異なる。欧州のトレンドは、今や“ティキタカ”とはかけ離れたものになっていて、情熱や熱狂、強靭な肉体をベースにしたサッカーが主流になりつつある。リバプールやパリ・サンジェルマン、そしてバイエルンが取り入れているようなやり方だよ」とコメント。欧州サッカーの潮流が、ショートパスをベースにしたコンビネーションプレーよりも、スピードやパワーといったフィジカルを前面に押し出すスタイルに変わりつつあることを指摘している。

 確かにラーム氏の言うように、今季の欧州サッカー界ではユルゲン・クロップ監督に率いられたリバプールがプレミアリーグ優勝を果たしただけでなく、CLではドイツ人監督が指揮を執る3チームが準決勝に残るなど、ドイツ流の縦に速い直線的なスタイルのチームが結果を残している。このフィジカル重視の傾向は、欧州で今後さらに加速していくことになるのだろうか。

(FOOTBALL ZONE編集部)



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