「あの若さで…」 大久保嘉人も称賛、“後輩”久保建英がスペインで見せる“凄さ”とは?
2005年からマジョルカで1年半プレーした大久保、リーガ下位クラブの難しさを語る
15年の時を経て、自身と同じスペインのマジョルカでリーガ・エスパニョーラ1年目のシーズンに挑む“後輩”のプレーを、どのように見ているのか――。今季からJ2リーグの東京ヴェルディに移籍した元日本代表FW大久保嘉人にこう問うと、自らの経験談を交えながら、日本代表MF久保建英への思いを明かしてくれた。
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J1リーグ歴代1位の通算185ゴール、2013年から15年まで史上初の3年連続得点王を獲得するなど、大久保は日本のサッカー史を彩るストライカーとして、その名を刻んでいる。だが、そのキャリアは決して順風満帆だったわけではない。思うようにゴールを奪えず、苦しい時間を過ごすシーズンもあった。
プロ20年目に突入したキャリアを振り返った時、大久保は自らのプレースタイルに最も大きな影響を与えたのは、22歳で初の海外移籍を果たしたマジョルカ時代だったと語る。
「スペインから帰ってきた頃からプレースタイルは変わりました。やっぱり考えるようになったというか、よりパスも出すようになったし、スペースを空ける動きだったり、そういうプレーを以前よりも出すようになりました。そうしないと、たぶん(自分が)ダメになるだろうなと」
セレッソ大阪でプロデビューを果たした大久保は、2005年1月からマジョルカに1年半在籍し、リーグ戦通算成績は39試合5得点。途中出場も多く、またチームも04-05シーズンは17位、05-06シーズンも13位と下位に低迷するなかで、難しさもあったという。
「やっぱり、中盤でパスをつなごうとはあまりしないですね。前に背の高い選手を置いたり、サイドに速い選手を置いたりして、カウンターで解決するようなサッカーをする。だから、なかなか中盤でゲームを作ることはしないし、特にアウェーは勝利ではなく引き分け狙いになるから、(アタッカーにとっては)本当に難しい」
もっとも当時の経験が自らの糧になったのは間違いなく、2017年にFC東京で久保とチームメートになった際には、16歳でJ1リーグデビューを果たした若きレフティーにアドバイスを送っていた。久保が今年1月、リーガ公式のインタビューで「(大久保が)リーガはとても難しいけど、とても素敵な経験だったと言っていた」と、当時のエピソードを明かして話題となったが、大久保本人は「話はしましたよ。どんな内容だったかは、あまり覚えてないですけど……」と振り返る。そして久保のマジョルカでのプレーを見ているという大久保は、その印象を次のように話している。