元日本代表MF山田らとポジション争い、へ

　今後は、湘南でレギュラー争いに挑むことになる。主戦場と見込まれる2列目には、日本代表出場歴も持つMF山田直輝や左利きのテクニシャン大竹洋平など、すでにプロの厳しさを知る実力者たちが待ち受ける。それでも、神谷はまっすぐ前だけを見据えている。

「僕は何かゴールから逆算するのは好きではないので、毎日を真剣に取り組んでいけば、どんどん上にいける確率が上がると思う。それを無駄にしないようにやっていきたいです。世界で頂点に立つという言葉を胸に秘めて頑張りたいです」

　異色の経歴を持つ世代を代表するアタッカーの選手権は、ここで終わった。憧れの柴崎が果たせなかった選手権優勝という夢も破れた。それでも、「全国の3位に、胸を張って帰ります」という言葉と、晴れやかな表情は“グッドルーザー”という表現がしっくりくる。

　そして、プロの荒波に漕ぎ出す若武者は前だけを見据えて、たった1年間の高校サッカーに幕を引いた。

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サッカーマガジンゾーンウェブ編集部●文 text by Soccer Magazine ZONE web

ゲッティイメージズ●写真　photo by Getty Images