白い巨人に押しつぶされたベニテス政権 レアル監督解任の引き金となった5つの理由

招かれざる者

 レアル・マドリードは、ラファエル・ベニテス監督を就任わずか7カ月で解任へと踏み切った。そして、指導者としては、手腕が未知数なジネディーヌ・ジダン新監督の就任を発表した。
 レアルは現在、リーグ戦で首位アトレチコ・マドリードと勝ち点差4の3位。UEFAチャンピオンズリーグでは、パリ・サンジェルマンとの争いとなった一次リーグで首位突破を果たした。ただし、国王杯では32強のカディス戦で出場停止中の選手を起用する凡ミスで大会失格が決まり、すでに3冠は消滅している。
 リバプール時代にCLを制覇したこともある戦術家は、なぜこのタイミングでサンチャゴ・ベルナベウから去ることになってしまったのだろうか。スペイン地元紙「スポルト」はベニテス更迭の5つの理由を特集した。
 新監督就任時からベニテス政権は歓迎されていなかったことが1つ目の理由に挙げられている。記事では、「選手やファンはカルロ・アンチェロッティ退任を悲しんでいた。ベニテス招聘(しょうへい)は短期間でも、長期間でも痛みを癒すことがなかった。バレンシアとリバプールでの成功にかかわらず、ベニテスがトップレベルの指揮官であるという評判は、インテルやチェルシー時代にダメージを受けていた。彼のベルナベウへの帰還は両手を広げて迎えられなかった」と分析している。
 バイエルンの来季監督就任が決まっているイタリア人の名将アンチェロッティは、2013年シーズンに「デシマ」と呼ばれるクラブ史上10度目のCL優勝に加え、国王杯も制覇した。昨季は主要タイトルを逃し、フロレンティーノ・ペレス会長に解雇されたが、サポーターと選手の信頼は絶大だった。ベニテス監督任命は、敗着を意味していたという。

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