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名将アッレグリが明かす“哲学” 現代サッカーで「再評価」されている項目とは?
“サッカーは芸術” 才能あるタレントに最後は委ねることこそ「最良の選択」と主張
昨季までユベントスの監督を務めてイタリア・セリエAを5連覇し、UEFAチャンピオンズリーグ(CL)でも準優勝に導いたマッシミリアーノ・アッレグリ氏が、米スポーツ専門局「ESPN」で自身のサッカー哲学について語っている。
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アッレグリ氏はユベントスでの守備戦術などから、戦術家の印象が強いが、その根底にある哲学は180度違うものだと明かした。
「ボールがロナウド、ディバラ、ロナウジーニョ、セードルフ、またはピルロに到着した時、私は他の選手にボールを受けられる場所にいように指導する。ただし、彼らがボールを持っている時、彼らが決定する。これは最良の選択だ。素晴らしいプレーは攻撃的なものも守備的なものも芸術だ。サッカーは芸術であり、芸術家は偉大なチャンピオンだ。何も教える必要はない。彼らを賞賛し、必要なのは成功するための最良の条件に置くこと。チャンピオンたちが素晴らしいゲームをプレーしているのを見るのは素晴らしいことだ」
ユベントスで指導したポルトガル代表FWクリスティアーノ・ロナウドやアルゼンチン代表FWパウロ・ディバラ、ACミランで指導した元オランダ代表MFクラレンス・セードルフ氏や、元イタリア代表MFアンドレア・ピルロ氏の名前を挙げたうえで、彼らに委ねることこそ最良の選択と語った。そして、サッカーは芸術であるというのがアッレグリ氏の哲学なのだという。
一方で、いかにしてチームを勝利に導くかという点でフォーカスしたのは、マンツーマンの原則にある1対1の勝負を重要視することだと説く。
「私がプレーしていた30年前、監督はボード上に1対1のペアを作り、『このデュエルにたくさん勝ったチームが勝利する』と話した。これは現在のサッカーでは再評価されている。目の前に相手がいるなら、乗り越えなくてはいけない。例えば1対1の勝負で、どちらかが20回のうち18回に勝ったとする。その2回だけでゴールを奪うのは非常に難しいだろう。以前、ラグビーの監督は『1人の連続がチームになる』と話していたが、サッカーも同じだ」
日本では、2018年4月まで代表監督を務めたバヒド・ハリルホジッチ氏の発言で「デュエル」というキーワードが強調されたが、各国のデータのなかにも1対1の勝率は重要視されている。アッレグリ氏はこれを「再評価」と呼び、グループ戦術に偏った時代から少し変化が訪れていると示唆した。
今季は完全休養を宣言しているアッレグリ氏だが、来季は再び欧州のトップクラブを指揮して、その哲学をチームに落とし込むことになるのだろうか。
(FOOTBALL ZONE編集部)