開幕戦で魅せた「和製ゲーゲン・プレス」 技あり得点のMF竹上が語った駒大高の強み

重なったクロップの「ゲーゲン・プレス」

 駒大高は試合を通してハードワークとプレッシングを随所に見せ、試合の主導権を握った。2得点ともハイプレスから高い位置でのボール奪取が起点となり、得点シーン以外にも連動したプレスからの素早い攻撃で相手のゴールを脅かし続けた。「夏から選手権に参加するどの高校にも走り負けないチームにしようと取り組んできた」と語った通り、圧倒的な運動量で観客を湧かせた。

 チームが重んじている戦術が、リバプールのユルゲン・クロップ監督が真骨頂とするハイプレスからショートカウンターを仕掛ける「ゲーゲン・プレス」に似ているという質問に対しては、「僕はリバプールが大好きで、このスタイルはクロップ監督の戦術とそっくりだなと感じていました」と、その表情に眩しい笑顔が灯った。

 駒大高を指揮する大野祥司監督も、「今日はとにかく竹上が抜群に効いていた」と名指しでの賛辞を惜しまなかった。「和製ゲーゲン・プレス」を貫く駒大高をけん引する攻撃的MFとして、竹上が今大会の主役候補の一人に名乗りを挙げた。

【了】

城福達也●文 text by Tatsuya Jofuku

 

 

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