人種差別被害のバロテッリ、「娘は3倍傷ついた」と告白 一部ファンに苦言「完全なバカ」
エラス・ベローナ戦で一部ファンから人種差別行為、バロテッリが胸中を吐露
3日のセリエA第11節エラス・ベローナ戦で一部のファンからモンキーチャントを浴びせられたイタリア代表FWマリオ・バロテッリ(ブレシア)は、今回の人種差別問題に言及し、「娘は、今回の状況をテレビで見ていたので僕より3倍も傷ついた」「問題は僕がイタリア人であること」と語り、自身の胸中を吐露した。米スポーツ放送局「ESPN」が報じた。
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セリエAの規律委員会は5日、週末に行われたブレシアとエラス・ベローナの一戦で一部のファンがバロテッリにモンキーチャントを浴びせた件で、エラス・ベローナに対して1試合のスタジアム部分閉鎖処分を決定した。
両親がガーナ出身のバロテッリは、イタリアテレビ局「Italia 1」に対して「正直なところ、僕はベローナのスタジアムとそのファンが本当に好きなんだ。彼らはいつも面白く、皮肉めいた言い方で嘲笑ってきたからね」と主張。そのうえで「僕が同じ虐待、同じ猿まねを受け取る他の選手と違うと言っているのではなく、問題は僕がイタリア人であるということだ」と自身の胸中を吐露している。
「もし選手の注意をそらしたいのなら、他に方法は何千とある。でも、ああいったのは間違っている。娘は、今回の状況をテレビで見ていたのでオレより3倍も傷ついた。自分はあらゆる種類の侮辱を受け入れることができるが、人種差別に基づくものは容認できないし、これまで容認されたことはないし、これから容認されることもないだろう。それをした人、彼らは数人であると繰り返して言うが、そいつらは完全なバカだ」
本人だけでなく、自身の家族も胸を痛めていることを明かしたバロテッリ。今回のクラブに対する処分にはいろいろな疑問が投げかけられているが、今後こういった差別はなくなっていくのだろうか。