「美しい策略」 U-17W杯で生まれた華麗な“トリックプレー”に称賛の嵐「あと少しで…」

U-17タジキスタンのトリックFKに注目【写真:Getty Images】
U-17タジキスタンのトリックFKに注目【写真:Getty Images】

U-17タジキスタン代表、3選手が連動して相手を欺くセットプレーを披露

 ブラジルで開催中のU-17ワールドカップ(W杯)では日々、未来のスター候補たちによる戦いが繰り広げられている。そのなかで2回目の出場となったU-17タジキスタン代表が見せたセットプレーが、「美しい連係」と称賛を集めている。

 2007年大会以来2回目の出場となり、グループEに入ったU-17タジキスタン代表は、グループステージ第1節でカメルーンと対戦。後半6分にPKで先制すると、退場者を出しながらもリードを守り切って白星発進を果たした。

 この試合で注目されているのは、後半37分にタジキスタンがセットプレーで“トリックプレー”を見せたシーンだ。ペナルティーエリア手前やや左の位置でFKを得たタジキスタンは、ボールの周辺に3選手が集結。様々な形が想定されるなか、その想像を上回るプレーを披露する。

 まずは1人目がボールを蹴らずに通過する。フェイクのキッカーとしての役割を果たしたかと思いきや、約1メートル先でストップ。2人目は左サイドに走り出してカメルーンの壁を惑わすと、3人目がボールの先にいる選手にパスしてリターンを受ける。壁に入っていた3人は慌てて戻ろうとするが、今度はすかさず左サイドに駆け出した選手にパスが送られ、完全に振り回されたカメルーンの守備陣は誰もついて行けず。最後はフリーな状態でのクロスに中央の選手がやはりフリーで合わせる絶好機となったものの、ヘディングシュートはわずかに枠を外れてしまい、追加点とはならなかった。

 最終的にゴールにはならなかったとはいえ、アイデアあふれる華麗なトリックプレーからの攻撃はまさに見事。インドネシア放送局「Mola TV」が公式インスタグラムで動画を公開すると、「あと少しで最高のゴールの一つだった!」「クールな戦略だ」「素晴らしい戦術」「将来有望」「美しい策略」と多くの称賛がコメント欄に寄せられている。

 世界の舞台で臆することなく戦い、相手を完全に欺くトリックプレーも成功しかけたタジキスタン。グループリーグの残る相手はスペイン、アルゼンチンと強豪揃いだが、果敢に挑む姿勢を見せてくれるはずだ。

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