韓国との“南北対決”は「ミステリアスなW杯予選」 北朝鮮の異例措置に海外騒然「異常な状況」

“南北対決”では北朝鮮による徹底的な措置が施された【写真:Getty Images】
“南北対決”では北朝鮮による徹底的な措置が施された【写真:Getty Images】

英紙が歴史的な一戦に反応 「ソン・フンミンらは携帯電話を北京へ置いていくことを強いられた」

 韓国代表は現地時間15日、カタール・ワールドカップ(W杯)アジア2次予選で北朝鮮代表と対戦。平壌で29年ぶりに“南北対決”が実現したが、結果はスコアレスドローに終わった。英メディアは報道陣がシャットアウトされた歴史的一戦を「ミステリアスなW杯予選」と表現し、「常軌を逸した状況によって記憶に刻まれることだろう」と指摘している。

 グループHで実現した“南北対決”だが、波紋を呼んでいるのは韓国での試合生中継に加え、韓国報道陣を完全にシャットアウトし無観客試合とした異様な措置だ。韓国はFWソン・フンミン(トットナム)、FWファン・ウィジョら欧州でも主力として活躍するベストメンバーを送り込んだが、北朝鮮の牙城を崩せずにスコアレスの痛み分けとなった。

 英紙「ザ・サン」は「北朝鮮vs韓国はミステリアスなW杯予選となった」と見出しを打って報じ、「0-0という結果よりもむしろ、異常な状況によって記憶に刻まれることだろう」と指摘している。また、韓国のメンバーは中国経由での入国を強制され、「ソン・フンミンらは携帯電話を北京へ置いていくことを強いられた」と伝えている。

 さらに「大韓サッカー協会(KFA)のスタッフには30人のみ、試合をレポートする最低限のコミュニケーションは許されたが、それもソウルの政府機関へFAXが送られるという方法だ」と説明しており、「韓国のサポーターには試合が収められているDVDが支給されることが約束されている」と綴っている。

 様々な措置が施された“南北対決”。試合自体は膠着した一戦となったようだが、試合が行われるまでの様々な異例措置に、海外も驚きを隠し切れない様子だった。

(FOOTBALL ZONE編集部)



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