移籍浮上もPSGに残留したネイマール、ファンから噴出する批判にトゥヘル監督が言及

　パリ・サンジェルマン（PSG）のブラジル代表FWネイマールは今夏に移籍騒動が過熱し、去就問題が注目を集めていた。最終的に残留したが、ファンからは批判も噴出した。PSGを率いるトーマス・トゥヘル監督も「選手が出ていきたいと言っているのを聞いて嬉しいはずがない」とファンの声に理解を示している。

　ネイマールは2017年にバルセロナからPSGへ史上最高額の2億2200万ユーロ（約260億円）で移籍。怪我で欠場する期間もあったがチームのエースとして活躍していた一方、今夏には古巣バルセロナ復帰やレアル・マドリード加入などが噂され、ネイマール自身も移籍希望を露わにするなど世間から関心を集めた。

　結局、移籍は実現せずにネイマールはパリで3シーズン目を迎えた。トゥヘル監督は「状況は単純なものではない」と、ブラジル代表FWを取り巻く状況について衛星放送局「beIN Sports」のインタビューで語っている。

「ファンにも言いたいことはある。私は完全に理解しているよ。彼らはクラブを誇りに思っている。そうなれば、選手の1人が毎週毎週、出ていきたいと言っているのを聞いて嬉しいはずがない」

　PSGのファンの中にはネイマールの残留に不満を持つ者も多いようで、スタジアムでは「出ていけ」という横断幕が掲げられたこともあった。指揮官は移籍希望を明かしたネイマールの振る舞いに不満を持つファンに理解を示している。

　そのうえで、トゥヘル監督は「彼は本当にグッドガイだ。外から見ている人が信じるのは難しいかもしれないけどね」とネイマールを擁護。ファンとの間で亀裂が見え隠れしているが、監督からの信頼は揺らいでいないようだ。

　リーグ・アン第5節のストラスブール戦で戦列に復帰したネイマールは、ここまで5試合で4得点とハイパフォーマンスを披露。ピッチ上で結果を残し、ファンからの信頼を取り戻すことはできるのか。今後の活躍から目が離せない。