優勝に導いた広島の「ジョーカー」 日本代表DFとの駆け引きに”三度目の正直”で勝利

日本代表DF藤春との白熱した駆け引き

「優勝するために広島に来た」と並々ならぬ闘志を示していた柏は、第1戦でも途中出場から1得点1アシストと結果を残し、大車輪の活躍を披露していた。

 第2戦も投入直後から積極的に仕掛けるが、日本代表DF藤春廣輝の牙城をなかなか崩すことができない。後半24分、ショートカウンターから縦に仕掛けるも、藤春にボール奪取されクリアされてしまう。さらに同30分、右サイドの高い位置でボールを持ち仕掛けるが、再び藤春に防がれてしまう。

 しかし、直後の同31分、右サイドで藤春との三度目のマッチアップで試合を動かした。柏は再び縦に仕掛ける動作を入れるが、フェイントで藤春を抜き切らずに鋭いアーリークロスを供給。ボックス内で待っていた浅野にピンポイントのボールを送り、同点弾を演出した。三度目の正直で、日本代表DFの牙城を崩してみせた。

 リーグ制覇の立役者となった柏は、インタビュアーから10日に開催されるクラブワールドカップについて質問されると、したり顔でこう言い放った。

「世界を紫に染めましょう」

 柏の旋風は、まだ終わっていない。

【了】

サッカーマガジンゾーンウェブ編集部●文 text by Soccer Magazine ZONE web

ゲッティイメージズ●写真 photo by Getty Images

 

 

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