現地評価が高まる鎌田、ドイツの“強度”にもアジャスト 「いろいろな可能性が未来にある」

鎌田に日本代表への焦りはない【写真:Getty Images】
鎌田に日本代表への焦りはない【写真:Getty Images】

「このままやり続けていけば、今年は僕自身、大きくなれる」

「やれることも増えてきていると思うし、ベルギーからこっちに来て強度も全然違うなかで体もところどころ痛いというか、張りだったりはありますけど。けっこう試合も続けられていると思いますし、この短期間でも僕自身、すごく成長できているかなと思います。

 もっともっと自分自身のやれることを増やしていかないとダメだと思うけど、このままやり続けていけば、今年は僕自身、大きくなれると思う。まずは怪我しないで、しっかりこのチームのためにやっていけたらいいなと思います」

 自分のプレーは間違いなく通用する――。自信が迷いを吹き飛ばし、意欲的なチャレンジへと導いていく。チームを率いるアディ・ヒュッター監督にとって、そんな鎌田の成長と順応は大きな喜びとなっていることだろう。これまでフランクフルトの攻撃は良くも悪くも縦への勢いと推進力が武器だったが、ゴリ押しすぎるネガティブな面もあった。パスを引き出し、起点となり、攻撃に変化を加え、自身でも得点に絡むプレーができる鎌田は、このチームにとって貴重な役割を担っているわけだ。

 もっとも本人は、さらに先を見据えている。

「僕自身、常々点が欲しいなと思ってますけど、チームのために点以外のところでも今は貢献できていると思うし……。今のままで続けていけば、もっとチャンスにも絡めると思う。今は全力で、常に100%で試合をずっとやり続ければ、1点取れればまた変わると思うので。やり続けることが大事かなと思います」

 好プレーで満足せず、アシストで納得せず、貪欲にゴールを求めていく。23歳になった鎌田は、どこまで駆け上がっていくのだろうか。

 9月の日本代表メンバーには選出されなかった。でも、本人に焦りはない。

「代表に入りたいという気持ちは小さい頃からありますけど、今はこのチームでプレーできていてすごく満足しているし、幸せに思います。代表も大事ですけど、このチームで今は僕自身が成長するために、どんどんやっていかないとダメだと思う」


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中野吉之伴

1977年生まれ。武蔵大学人文学部欧米文化学科卒業後、育成層指導のエキスパートになるためにドイツへ。地域に密着したアマチュアチームで様々なレベルのU-12からU-19チームで監督を歴任。2009年7月にドイツ・サッカー協会公認A級ライセンス獲得(UEFA-Aレベル)。SCフライブルクU-15チームで研修を積み、2016-17シーズンからドイツU-15・4部リーグ所属FCアウゲンで監督を務める。『ドイツ流タテの突破力』(池田書店)監修、『世界王者ドイツ年代別トレーニングの教科書』(カンゼン)執筆。最近はオフシーズンを利用して、日本で「グラスルーツ指導者育成」「保護者や子供のサッカーとの向き合い方」「地域での相互ネットワーク構築」をテーマに、実際に現地に足を運んで様々な活動をしている。

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