今夏からアルゼンチンの名門ボカに移籍　リケルメよりも優れたMFは「イニエスタだけ」

　今夏のヨーロッパ移籍市場はビッグネーム移籍が数多く成立しているが、敢えてヨーロッパやアジアではなく南米の地を主戦場に選んだのが元イタリア代表MFダニエレ・デ・ロッシだ。アルゼンチンが誇る名門ボカ・ジュニアーズに加入したファイターは、衛星放送「FOXスポーツ」に出演。ボカの“レジェンド”をバルセロナで長く活躍した元スペイン代表MFアンドレス・イニエスタ（現ヴィッセル神戸）と比類するクラスだと称えている。

　デ・ロッシが溢れんんばかりの情熱を持って語ったのは、元アルゼンチン代表MFフアン・ロマン・リケルメだ。1990年代後半から2000年代前半、ヨーロッパに渡ったのち2008年から2014年までボカでプレー。クラシカルなタイプのナンバー10として君臨した。

「リケルメよりも優れたMFは1人しかいないよ。それはアンドレス・イニエスタだけだ。彼はサッカー史の中でも最も完成された中盤の選手だと思う。俺は（メッセージアプリの）ワッツアップを入れていて、そこで友達とフットボールについて話題にしている。そこは本当に中盤の話ばかりで、プロフィール写真はリケルメがスパイクのひもを結んでいる瞬間なんだ」

　イニエスタくらいしか上回るゲームメーカーはいない――。そう断言するほどに、公私ともに“リケルメ愛”を持っていることを明かした。

「リケルメは今や過去に見てきたサッカーとは異質なんだ。スペイン人やイタリア人はアルゼンチンのようなサッカーを望んでいないし、それ自体について知らず、選手を評価しない。それは違うと思うんだ」

　このように話すデ・ロッシは「（アントニオ・）カッサーノがリケルメと会えるように俺が呼んでいるところだ。カッサーノも彼に恋しちゃっているんだ。彼のような選手に恋しないなんてありえないだろ？」と悪童カッサーノもリケルメを信奉していることを明かした。イニエスタ級のインパクトを彼らに残しているのは、確かなようだ。