デンマークの問題児ベントナーが空疎な自賛 EURO予選敗退も「オレはイブラと同じ本物だ」
スーパースターへの憧れ
ヴォルフスブルクのデンマーク代表FW二クラス・ベントナーは、欧州選手権予選のプレーオフでスウェーデン代表FWズラタン・イブラヒモビッチに2ゴールを許し、苦杯を味わった。だが、カリスマストライカーを称賛しながらも、「オレたち(イブラヒモビッチと自身)は本物だ!」と断言。自らをフットボール界のカリスマに並ぶ存在と自画自賛している。ドイツ誌「11フレウンデ」で語った。
ベントナーは、華麗なFKなどでデンマークを予選敗退に追いやったイブラヒモビッチと対照的に、ピッチ上で存在感を示せなかった。だが、敗れても自信を失ってはいないようだ。
「オレたちはどちらも本物だ。それがオレたちなんだ。オレたちは思ったことを発言する。つまるところ、それがオレたちの共通点なんだ」
傲岸(ごうがん)不遜な発言と、ピッチ上で圧倒的な輝きを放つイブラヒモビッチ。ベントナーもそのカリスマに並ぶほどの大器と期待されながらも、アーセナルで居場所を確保できずに2014-15シーズンからヴォルフスブルクへと活躍の場を求めた。そのためピッチ外での奇矯で偉そうな言動ばかりがクローズアップされる事態に陥り、フットボールファンからは「ベントナー卿」と呼ばれてきた。そして移籍したドイツでも、満足な出場機会を得ることができていない。
「実際に自分はゴールを決める機会を手にしていないが、自分が得点できる事実を変えることはできない、自分にとってはイライラすることだけど、壁を壊せるはずだ」
苦境をそう前向きに捉えるベントナーだが、イブラとのキャリアには大きな違いがあることは認めている。
「ズラタンは信じられないキャリアを振り返ることができる。彼はプレーしたすべての国でリーグ優勝を果たしている。ものすごく尊敬しているんだ」
どちらも本物と言い切るベンドナーだが、スウェーデンのスーパースターへの憧れの気持ちは正直に吐露していた。
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サッカーマガジンゾーンウェブ編集部●文 text by Soccer Magazine ZONE web
ゲッティイメージズ●写真 photo by Getty Images