「大好きだ!!」 田中陽子とノジマステラの幸福な関係、在籍4年半で生んだ魅力とは?

ノジマステラの野田監督が、田中陽子は重要な存在だったと語った【写真:Football ZONE web】
ノジマステラの野田監督が、田中陽子は重要な存在だったと語った【写真:Football ZONE web】

今季就任した野田監督も存在の大きさを証言 「チームを作っていくなかで救われた」

 田中陽子が加入した2015年、ノジマステラは創設4年目で神奈川県女子サッカーリーグ3部、チャレンジリーグを経てなでしこリーグ2部に昇格したばかり。2012年のU-20女子ワールドカップで3位に輝いた「ヤングなでしこ」の一員として脚光を浴び、翌年にはなでしこジャパンでもプレーした田中陽子の2部移籍は大きな注目を集めた。

 それでも、田中陽子とノジマステラはシーズンを追うごとに成長。2016年にはリーグ優勝を果たして1部昇格を達成し、翌17年には皇后杯で準優勝すると、1部2年目の2018年にはベレーザ、INAC神戸レオネッサに次ぐ3位に入った。なでしこジャパンにもDF國武愛美、DF松原有沙、DF大賀理紗子を輩出し、2018年には百戦錬磨の大野が加わるなど、着実にリーグでの立ち位置を築いてきた。

 今季から就任した野田朱美監督は、チームを作るうえで田中陽子は重要な存在だったと振り返る。

「決して何かでみんなを引っ張るというわけではないですけど、いつも一生懸命やハードワークで、地道に頑張るという意味で、チームを作っていくなかですごく救われたなと思います。海外挑戦したいというのは就任当初から少し聞いていたので、温かく送り出してあげられたらなと。向こうに行っても頑張って欲しいと思います」

 田中陽子は、最後にノジマステラのサポーターにさらなる成長と、再会を誓う言葉を残している。

「このステラに来てから、ファンの皆さんがすごく温かくて、どんな遠くまででもついてきてくれる皆さんに本当にびっくりして、アウェーでもホームみたいな感じでプレーできて幸せでした。私は海外に行きますが、まだ次どこかで会えると思うので、それまでに成長してもっと大きい選手になれるように頑張るので応援よろしくお願い致します。ありがとうございました!」

 将来を嘱望された女子サッカー界の逸材が、ついに世界へ羽ばたく。25歳でのチャレンジは少し遠回りなのかもしれないが、ノジマステラで過ごした4年半の月日は決して無駄ではないはずだ。

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