イグアインが八方塞がり? 保有権を持つユベントスがインテルに売り込みも交渉決裂
レンタル先のチェルシーは戦力とみなさず、シーズン終了後にユベントス帰還が濃厚も…
チェルシーのアルゼンチン代表FWゴンサロ・イグアインは、保有権を持つユベントスにとって今夏の移籍市場で頭の痛い存在になっているようだ。イタリアのサッカー専門サイト「カルチョメルカート・コム」は、すでに国内のライバルへの売り込みも不発に終わったと報じている。
イグアインは2016年夏にナポリからユベントスに移籍したが、その移籍金は9000万ユーロ(約112億5000万円)というイタリア国内移籍の最高額だった。その時に結んだのが年俸900万ユーロ(約11億2500万円)の5年契約だったとされ、今夏の時点で残り2年間の契約が残ることになる。
今夏、ユベントスがポルトガル代表FWクリスティアーノ・ロナウドを獲得したことで存在が宙に浮いたイグアインは、国内のライバルACミランに買い取りオプション付きの期限付き移籍。しかし、5500万ユーロ(約68億7500万円)とされる買い取り移籍金の価値を認めなかったミランから冬の移籍市場でユベントスに戻り、再びチェルシーへ半年間の期限付き移籍で放出されている。
その移籍が実現した要因が、ナポリ時代の指揮官であるマウリツィオ・サッリ監督がチェルシーを率いていたことだが、来季の去就は不透明であり、さらにチェルシーもイグアインを来季以降の戦力として買い取る意向がないという。結局、今夏の時点でイグアインは保有権を持つユベントスに戻らざるを得ない。
一方のユベントスもまた、イグアインを来季の戦力と見なしていないうえに、年俸900万ユーロを2年間にわたって支払うのは戦略的にはNGと判断。結果的に、ユベントスはイグアインの買い取り先を探し、売り込みもすでにスタートしているという。
そのなかで、国内のライバルであるインテルもその対象だったようだ。そこにはアルゼンチン代表FWマウロ・イカルディとインテルの間で契約延長交渉のもつれから亀裂が入ったという事情があり、その後釜としてイグアインを売り込んだ模様。しかし、最終的にインテルの回答は「ノー」であり、イグアインの存在は宙に浮いたままだ。
「確かなことは、ユベントスに居場所がないこと」
記事でこのように分析されているイグアインを獲得するチームは見つかるのか。それは、ユベントスの補強戦略にも影響を与えるだけでなく、イグアインのキャリアにおいても大きな分岐点になりそうだ。
(FOOTBALL ZONE編集部)