イニエスタが2009年に患い克服したうつ病 バルセロナの心理学者が当時を振り返る

バルサ時代のMFイニエスタ【写真:Getty Images】
バルサ時代のMFイニエスタ【写真:Getty Images】

スペインメディアでプイグ氏が語る 「専門家の助けを求めることで克服できる」

 ヴィッセル神戸に所属する元スペイン代表MFアンドレス・イニエスタは昨年、バルセロナ時代にうつ病を発症していたと告白して世界中のサッカーファンを驚かせた。バルセロナでサイコロジスト(心理学者)を務めているインマ・プイグ氏が、スペインのラジオ局「オンダ・セロ」に出演し、当時のイニエスタの状況を明かしている。

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 プイグ氏はバルサで15年間働いており、さまざまな経験をしてきた。そのなかで特に印象的だったのは、イニエスタの件だったという。昨年11月、イニエスタは2009年にバルサがリーガ・エスパニョーラ、スペイン国王杯、UEFAチャンピオンズリーグ(CL)の3冠獲得を達成した直後、モチベーションが上がらない状況に陥ったと告白。そして診断の結果、うつ病だと発覚した。

 プイグ氏は「イニエスタは人々が明確な考えを持てるように、それ(うつ病についての理解)を正確に説明したいと感じていた」とイニエスタの告白の意図を明かし、このように振り返っている。

「現時点で問題を抱えている人以外も、潜在的にうつ病を抱えている可能性があります。人生においてそうではないはずの時に現れる状況があるんです。それは専門家の助けを求めることで、克服ができるんです」

 同氏は「私たちは成功のため以上に、失敗のために準備をしている。だからこそ人は私たち自身を愛してほしいと感じている。そして人が成功すると、周囲の人々は往々にして嫉妬の心があふれるようになるんです」とも話している。

 バルサでなくスペイン代表でもワールドカップや欧州選手権を制するなど、数多くの栄光に包まれたイニエスタ。謙虚、真面目で知られるスーパースターだが、華やかなキャリアの陰に苦難があったことは忘れてはならないだろう。

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(FOOTBALL ZONE編集部)



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