ソン・フンミンは韓国代表でなぜ輝けないのか? 母国で過熱するエースの“起用法”論争

韓国代表FWソン・フンミン【写真:Getty Images】
韓国代表FWソン・フンミン【写真:Getty Images】

勢力図が変わることを実感したアジアカップ 韓国は8強でカタールに敗れる

 アジアカップは1日に勝戦で、カタールが日本を3-1で破り熱戦の幕を下ろした。先月5日に開幕し約1カ月間にわたって激闘が繰り広げられたなか、アジア各国のレベルが底上げされ、勢力図が大きく変わりつつあることを実感する大会でもあった。

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 そんな危機感を最も感じているのは韓国代表かもしれない。

 今大会はグループリーグを3戦全勝して決勝トーナメントに進出。ラウンド16でバーレーンを延長戦の末に2-1で下したが、準々決勝で優勝したカタールに0-1で敗れた。

 ベスト8での敗退をどのように捉えるべきか。昨年8月に韓国代表指揮官に就任したパウロ・ベント監督の采配や戦術が単調だったこと、ボールを支配しながらも決定的なフィニッシュまで持ち込めないこと、さらに選手のコンディション管理が徹底されていなかったことなど、国内では様々な議論が繰り返されている。

 ただ、ベント監督がこの結果を受けて、代表を去ることはない。契約期間は2022年カタール・ワールドカップ(W杯)までと、長期的な視点でのチーム作りを託されているからだ。

 そんななかで議論されている内容の一つが、ソン・フンミンの起用法だ。

 韓国の総合ニュースサイト「スターニュース」は、「トットナムに行けば“SONトップ”で生き生き、ベントは“SON”活用法を変えるのか」との見出しを打ち、クラブと代表での違いについて説明している。

 アジアカップからトットナムに戻ったソン・フンミンは、1月30日のプレミアリーグ第24節ワトフォード戦(2-1)で同点ゴールを決めて勝利に貢献すると、2日に行われた第25節ニューカッスル戦でも決勝弾を決めて1-0の勝利に貢献。今季リーグ戦で10得点と、アジアカップでの不調がウソのように、プレミアリーグでは好調を維持している。

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金 明昱

1977年生まれ。大阪府出身の在日コリアン3世。新聞社記者、編集プロダクションなどを経てフリーに。サッカー北朝鮮代表が2010年南アフリカW杯出場を決めた後、代表チームと関係者を日本のメディアとして初めて平壌で取材することに成功し『Number』に寄稿。2011年からは女子プロゴルフの取材も開始し、日韓の女子ゴルファーと親交を深める。現在はサッカー、ゴルフを中心に週刊誌、専門誌、スポーツ専門サイトなど多媒体に執筆中。近著に『イ・ボミ 愛される力~日本人にいちばん愛される女性ゴルファーの行動哲学(メソッド)~』(光文社)。

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