データでひも解くW杯 変化に対応し、意図を持って実行出来る強さを 〜日本対ギリシャ〜

ゲームプランが崩れた後、対応力の差が

 その中で、指揮官は後半の開始と同時に遠藤を投入し打開を図る。彼が巧みにボールを散らすことで右サイドは活性化。右サイドからのクロスは前半が0本だったのに対して後半は11本と、内田のオーバーラップを何度も演出した。特に、彼のパスに大久保が合わせた場面や、彼自身がゴール前に飛び込んだシーンはビッグチャンスであったといえるだろう。

しかし、その場面を除けば攻撃が単調になったことは否めない。表1にはペナルティエリア進入の内訳と成功率を示した。前半はクロス、ロングパスによるものとショートパスやドリブルによるものが同数であったのに対して、後半は前者が18回と総数の69%を占めていて成功率は27.8%。とりわけ、クロスは13回あったが、味方につながったのはわずかに2回で、相手が中央を固めていたこともありサイドからボールを入れても効果的でなかったことが読み取れる。

 
DS表1PA進入表1

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