エース合流で韓国代表が変貌 「万能のカギ」と母国メディアは“チャンス創出力”に注目

韓国代表FWソン・フンミン【写真:AP】
韓国代表FWソン・フンミン【写真:AP】

中国戦の2日前に合流したソン・フンミン 開始14分でPK奪取、2点目もアシスト

 エースFWソン・フンミン(トットナム)の登場で、韓国代表は息を吹き返した。16 日に行われたアジアカップのグループリーグ最終戦で、韓国は中国を2-0で下し、3戦全勝のグループC首位で決勝トーナメント進出を決めた。

 チームに2日前に合流したばかりのソン・フンミンを起用するかどうか、パウロ・ベント監督は頭を悩ませていたが、首位通過のためにスタメンでの起用を決断。疲れを感じさせない動きで、序盤から今季プレミアリーグで好調を維持するパフォーマンスの片鱗を見せた。前半14分にはペナルティーエリア内で倒されてPKを獲得し、これをFWファン・ウィジョ(ガンバ大阪)が決めて1-0。さらに後半6分には左CKのキッカーを務め、DFキム・ミンジェ(全北現代)の豪快なヘディングによるゴールをアシストした。

 韓国メディアはソン・フンミンの加入で、チームの雰囲気がガラリと変わったと伝えている。

 スポーツ・芸能ニュースサイト「イーデイリー」は、「団体スポーツのサッカーで、一人の選手が変わっただけでは、チームは変わらないとよく言われる。しかしその選手が、ソン・フンミンのように優れた技術を持ち、チームに献身できる犠牲精神まで持つならば、話は別だ」と伝えた。

 さらに「14日(現地時間13日)にプレミアリーグのマンチェスター・ユナイテッド戦にフルタイム出場し、2日後に中国戦に先発出場した。ソン・フンミンが動くたびに2~3人が止めにかかったが、逆にこれを利用した。ファウルを誘いFKのチャンスを作り出したり、味方にスペースを作る役割を果たした」と報じ、献身的な動きを称賛した。

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金 明昱

1977年生まれ。大阪府出身の在日コリアン3世。新聞社記者、編集プロダクションなどを経てフリーに。サッカー北朝鮮代表が2010年南アフリカW杯出場を決めた後、代表チームと関係者を日本のメディアとして初めて平壌で取材することに成功し『Number』に寄稿。2011年からは女子プロゴルフの取材も開始し、日韓の女子ゴルファーと親交を深める。現在はサッカー、ゴルフを中心に週刊誌、専門誌、スポーツ専門サイトなど多媒体に執筆中。近著に『イ・ボミ 愛される力~日本人にいちばん愛される女性ゴルファーの行動哲学(メソッド)~』(光文社)。

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