韓国代表、“格下”に2戦連続の辛勝 母国メディア批判「恥ずかしい」「失望の多い試合」
キルギスに1-0と勝利、2連勝でグループリーグ突破も韓国メディアは不満の声
韓国代表は現地時間12日、UAEで開催されているアジアカップのグループリーグ第2戦でキルギスと対戦し、1-0で勝利した。初戦のフィリピン戦に続く1-0で2連勝し、勝ち点6を獲得。グループリーグ突破を決めたが、格下相手に辛勝する現状に韓国メディアは心配の声を上げている。
守りを固めてくると見られたキルギスは、序盤から積極的にラインを上げて韓国ゴールを脅かした。予想外の相手の出方に焦りが生じた韓国は、パスミスが増え、リズムをつかめない状態が続いた。
そのなかでもチャンスを作り出した韓国だが、なかなかゴールを割ることができない。前半41分にCKからDFキム・ミンジェが頭で合わせて先制したが、その後は決定力不足に泣かされ、1点を守り切っての辛勝だった。
韓国のサッカー専門誌「ベストイレブン」は、「勝利したが、あまりにも後味の悪い試合だった」と報道。「ミスが多く、数回ゴールバーに当たる不運もあったが、冷や汗の勝利だった。アジアカップ初出場のキルギスを相手に失望の多い試合だった」と批判している。
また、スポーツ紙「スポーツ韓国」も「キルギス相手に1-0。恥ずかしい韓国サッカー」と見出しを打ち、「グループリーグを突破し、16強入りしたという事実は、まったく話題になっていないし、それほど重要ではない。初戦のフィリピン戦に続き、危ないシーンを何度も許したことで、『引き分けるかもしれない』と考えながら試合をさせられたことは屈辱的だった」と報じている。
韓国のグループリーグ最終戦の相手は同組1位で並ぶ中国(16日)。59年ぶりの優勝を狙う韓国にとっては、負けられない戦いが続く。
金 明昱
1977年生まれ。大阪府出身の在日コリアン3世。新聞社記者、編集プロダクションなどを経てフリーに。サッカー北朝鮮代表が2010年南アフリカW杯出場を決めた後、代表チームと関係者を日本のメディアとして初めて平壌で取材することに成功し『Number』に寄稿。2011年からは女子プロゴルフの取材も開始し、日韓の女子ゴルファーと親交を深める。現在はサッカー、ゴルフを中心に週刊誌、専門誌、スポーツ専門サイトなど多媒体に執筆中。近著に『イ・ボミ 愛される力~日本人にいちばん愛される女性ゴルファーの行動哲学(メソッド)~』(光文社)。