新鋭DFを襲った両足タックルに激怒のファン・ハール監督「悪質極まりない」

最悪の場合シーズンを棒に振る可能性も

 マンチェスター・ユナイテッドのルイス・ファン・ハール監督は、UEFAチャンピオンズリーグのグループステージ第1節で、イングランド代表DFルーク・ショーを負傷交代に追い込んだPSVのDFエクトル・モレノのタックルを「悪質極まりないタックルだった」と激しく非難した。英衛星放送局「スカイ・スポーツ」が報じている。
 15分、左サイドでボールを持ったショーはドリブルで一気に加速すると2人を抜き去り、ペナルティーエリアに侵入。しかし、DFエクトル・モレーノの激しいスライディングタックルを受けて、ピッチに倒れ込んだ。駆けつけたクラブのメディカルスタッフが即座に続行不可能のサインを出すほどの重傷で、タックルしたモレノも頭を抱えるほどだった。約10分間の治療を受けた後、ストレッチャーに乗せられ、ピッチの外へ搬送された。
 
「あれはペナルティーキックとレッドカードが与えられるべきだった。私の言葉はいつも間違って解釈されてしまうが、今回ばかりは16.5メートルの中(ペナルティーエリア)で起きたこと。あれは2本足で悪質極まりないファウルだった」
 今季のショーはここまで非常に質の高いパフォーマンスを披露し、左サイドバックの定位置を確保していた。昨季は負傷に悩まされ、そこから復活を果たしていただけにショーのファン・ハール監督も怒りを抑えられない様子だ。
 
「ひどいね。彼(ショー)は18歳でマンチェスターにやってきた。1年目は非常に難しいシーズンを送った。しかし、2年目になった今季はファンタスティックな活躍をしていた。そして、今回のことが起きてしまった。酸素マスクを施され、ドレッシングルームへ向かう時、彼は泣いていたよ」
 ショーは右足の腓骨と脛骨と2箇所を骨折したとみられている。指揮官は「私はドクターじゃないから何も言えないが、4ヵ月から6ヵ月ほどの離脱になるかもしれない」と話している。しかし、英BBCでは2010年にアーセナルのMFアーロン・ラムジーが似たような負傷で9ヵ月離脱した例を挙げ、シーズンを棒に振るほどの負傷である懸念を示している。

【了】

サッカーマガジンゾーンウェブ編集部●文 text by Soccer Magazine ZONE web
ゲッティイメージズ●写真 photo by Getty Images

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