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スアレスからジェラードへ最後の頼みごと 弟分を思う問題児の優しさ
世界レベルのタレントが期待する23歳
2014年夏にバルセロナへ加入したウルグアイ代表FWルイス・スアレスは、前所属のリバプールを去る際、当時の主将MFスティーブン・ジェラード(LAギャラクシー)にある頼み事を残していたという。その内容とは、ブラジル代表MFフィリペ・コウチーニョの世話を頼むというもの。ジェラードは自著「My Story」の中で明かしている。
ジェラードいわく、スアレスがリバプールのトレーニンググラウンドを去る際、「彼の面倒を見てやってほしい」と、最後の頼みとして語ったという。その「彼」が、ブラジル代表次代のエースと期待が掛かる23歳のコウチーニョだった。
「この言葉からスアレスがコウチーニョのことをいかに評価しているかが分かる。実際、彼らはとても親しかったよ。ルイスは南米出身の選手とスペイン語圏の選手から愛されていたからね」
そして、ジェラードはスアレスの言葉に感銘を受けたという。「彼が最も特別な若い才能としてフィリペの名前を挙げたことに僕はとても共感し、同じ考えを持ったよ」と、その時の心境を明かしている。
インテル時代からその才能を高く評価されていたコウチーニョだが、イタリアではなかなか活躍し切れなかった。しかし、リバプールに渡り2年目の昨季、スアレスの思惑通り若きブラジル代表MFはリーグMVP級の活躍を披露した。
「フィリペは素晴らしい才能に恵まれているし、いずれリバプールをリードする選手になると思うよ」
スアレスに続き、ジェラードもブラジルの至宝をたたえていた。世界最高クラスのタレント2人から賛辞を受けたコウチーニョはチームの新たな柱としての活躍が期待される。
【了】
サッカーマガジンゾーンウェブ編集部●文 text by Soccer Magazine ZONE web
ゲッティイメージズ●写真 photo by Getty Images