浦和の指揮官が判定に疑問符 「日本で議論が起こらないのは不思議」

主審とのやりとりを明かす

 浦和のミハイロ・ペトロビッチ監督は6日、新潟と対戦したヤマザキナビスコカップの準々決勝セカンドレグで判定の裁量に疑問を呈した。試合は3-0で浦和が勝利したが、第1戦で新潟が5-0で勝利していたため、2試合合計で3-5となって浦和は敗退。新潟はクラブ史上初の同大会ベスト4に進出した。
 この試合の後半、議論を呼ぶジャッジが生まれてしまった。浦和が2-0でリードした後半23分、FW李忠成のスルーパスに攻撃参加したMF阿部勇樹が抜け出し、GKと1対1になるビッグチャンスを迎えた。そこに遅れて戻った新潟のMF成岡翔が後ろから阿部を倒してファウル。PKの判定と なった。
 仮に阿部が倒されていなかった場合、新潟DF大野和成のカバーも間に合っていなかったため、決定的な得点機会阻止で成岡に退場処分が下されてもおかしくなかった。しかし、松尾一主審の判定は、カードはなくPKというものだった。
 浦和のペトロビッチ監督はベンチから抗議の声を上げたが、ゲームはそのまま続行。阿部が自身でPKを決めて3-0とリードを広げたが、浦和は残り2点を追いつくことなく試合が終了した。試合後、ペトロビッチ監督はピッチから引き上げる松尾主審に話しかけ、ジャッジについて確認したという。試合後の記者会見で、指揮官は「我々がファーストレグの後半で悪い試合をして、この試合を難しい状況にしたのは事実だ。判定が言い訳になるものではないと理解 している」とした上で、そのやりとりを明かした。
「私はサッカー界に41年間関わっているが、後ろから攻撃側の選手を倒してPKの判定がされ、イエローカードも出ない状況は経験したことがない。だから、試合後にレフェリーに対して、なぜそういった判定をしたのか確認させてもらった。彼の答えは、誰がファウルをしたのかが分からなかったからカードを出せなかったというものだった」

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