レアル生え抜きに懸けられた大きな期待 ロシア代表MFに驚愕の移籍金264億円を設定
CR7にポジション争いを挑む24歳
レアル・マドリードが、下部組織からチームに所属するロシア代表MFデニス・チェリシェフのバイアウト・クルーズ(買取条項)を、破格の2億ユーロ(約264億円)に設定していることが分かった。ロシア地元紙「スポーツ・エクスプレス」に対し、チェリシェフ本人が語ったもの。
レフティーのチェリシェフは、抜群のスピードと正確なキックを武器とするサイドアタッカーで、これまではセビージャやビジャレアルへレンタル移籍し、武者修行を経験した。今夏はリバプールなどからの関心も伝えられていたが、最終的にはレアル残留が決まっていた。同選手は、残留が決まった背景にはクラブからの要望があったことを明かしている。
「それはクラブの決定だ。レアル・マドリードは他のクラブが僕と契約することを望んでいなかった。ローン移籍のオファーはあったが、レアルは僕を放出したくなかった」
ロシア代表や昨季のビジャレアルでは、すでに実力を証明済みのチェリシェフ。しかし、チェリシェフの本職でもある左サイドには、ポルトガル代表FWクリスティアーノ・ロナウドが君臨しているということもあり、レアルでは出番がほとんど与えられていない。今夏のプレシーズンでは出場機会を得たが、今季のリーグ戦2試合はメンバー外だった。
それでも、レアルは生え抜きのチェリシェフに大きな期待を懸けているようだ。それはレアルがチェリシェフに付けた値段の大きさが物語っているところだろう。ポジションを得るためには、自身の前に現代サッカー界最高のプレーヤーというあまりに高い壁がそびえ立つ。2012年にトップチーム昇格を果たしてから3年が経過した。レンタル生活を経て、力を蓄えた24歳のアタッカーが自身の価値を証明する勝負のシーズンに臨む。
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サッカーマガジンゾーンウェブ編集部●文 text by Soccer Magazine ZONE web
ゲッティイメージズ●写真 photo by Getty Images