低調な戦いのミランに浴びせられるメディアの厳しい視線「ミランの半分はスクラップ」
「チームはすでに真っ二つ」と伊紙報道
ACミランは今季シニシャ・ミハイロビッチ新監督を招聘し、118億円の強化費を投入した大型補強を断行。欧州カップ戦出場権を2シーズン連続で逃す低迷からの脱却を目指しているが、今季のリーグ開幕2試合で1勝1敗ながら厳しい試合内容が続いている。3部相当のマントヴァとの親善試合でも一時リードされる展開に、地元メディアは厳しい視線を浴びせている。
イタリア地元紙「トゥット・スポルト」は「ミランの半分はスクラップ」と見出しで報じている。ミハイロビッチ監督はミランの現状に激怒しているという。マントヴァ戦でのDFアレックス、アバーテ、MFノチェリーノ、モントリーヴォ、2トップの一角でプレーしたチェルチのパフォーマンスに対する不満を明確にしているという。
記事では「チームはすでに真っ二つ。監督の新しい方法に調和が保てている選手と、そうでない選手で分かれているようだ」と報じている。
コロンビア代表FWカルロス・バッカとブラジル代表FWルイス・アドリアーノの、今季新加入の南米2トップはアンタッチャブルな評価を指揮官から手にしているという。現時点ではFWマリオ・バロテッリはベンチスタートと分析されている。イタリア代表MFベルトラッチの故障により、MFアンドレア・ポーリが先発する可能性が浮上し、MFジャコモ・ボナヴェントゥーラがトップ下でレギュラー濃厚だという。
記事では「本田圭佑は今季初戦で納得させるようなプレーができなかった」と分析しながらも、日本代表ではカンボジア戦でゴールを決めたことを指摘している。
鬼軍曹として知られる指揮官は選手に対して苦言を呈することにためらいを見せない。大型補強にも戦力の半分を「スクラップ」と酷評される現状では、名門復活への道は容易なものではなさそうだ。
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サッカーマガジンゾーンウェブ編集部●文 text by Soccer Magazine ZONE web
ゲッティイメージズ●写真 photo by Getty Images