ファン・ハール監督から冷遇のバルデスに救いの手は届かず スペイン代表が招集間際で断念

デルボスケ監督「勇気がなかった」

 スペイン代表のビセンテ・デルボスケ監督がマンチェスター・ユナイテッドでルイス・ファン・ハール監督からトップチーム追放措置を受けているGKビクトル・バルデスの招集寸前だったことを明らかにした。スペイン地元テレビ「ラ・セスタ」で語ったもの。
「我々はビクトル・バルデスを招集する寸前だった。彼は代表のために常にベストを尽くしてくれた。代表は慈善事業ではないことはわかっているが、彼にはモチベーションも必要だろう。だが、最終的には彼を招集しなかった」
 指揮官はバルセロナ時代にスペイン代表の常連だったバルデスの窮状を慮るように語った。バルデスはバルセロナ退団後、1月にバルセロナ時代の恩師ファン・ハール監督に拾われる形でユナイテッドに移籍した。同じくスペイン代表GKダビド・デ・ヘアのサブだったが、リーグ戦2試合でプレー。しかし、リザーブチームでのプレーを拒んだという理由で、オランダ人監督にトップチームから追放されていた。ロッカールームからバルデスの居場所は撤去され、クラブハウスで食事を一緒に共にすることさえ禁じされているという。
 今夏の移籍市場では、最終盤でトルコ強豪ベジクタシュ移籍寸前だったが結局破談になった。UEFAチャンピオンズリーグの登録メンバー25人には入らなかったが、プレミアリーグの登録メンバーには名前を連ねている。
「我々は勇気がなかったのかもしれない」と、苦境のバルデスに手を差し伸べられなかったことについてデルボスケ監督は悔やんでいた。

【了】

サッカーマガジンゾーンウェブ編集部●文 text by Soccer Magazine ZONE web
ゲッティイメージズ●写真 photo by Getty Images

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