デ・ヘアの移籍破談に激怒のレアル会長「ユナイテッドの強化責任者はアマチュア」
ユナイテッド新体制に上から発言
レアル・マドリードのフロレンティーノ・ペレス会長がスペイン代表GKダビド・デ・ヘアの移籍交渉でマンチェスター・ユナイテッドのクラブ間合意に達しながらも、登録に必要書類の提出が28分間遅れて破談になった理由について、ユナイテッドの強化責任者を「アマチュア」とこき下ろしている。
ペレス会長は地元ラジオ局「カデナ・セール」の取材で「彼らに足りなかったのは経験だ。去年もコエントランで全く同じことが起きた。アンデル・エレーラとアスレチック・ビルバオの時にも起きた。新しいチームになって、経験がないんだ」とユナイテッドの強化責任者であるエド・ウッドワード副会長をアマチュアと批判している。レアル・マドリードのポルトガル代表DFファビオ・コエントラン獲得交渉時、そして、昨季ビルバオとのエレーラ獲得交渉時にも、ウッドワード氏が経験の足りなさを露呈していたと暴露している。
過去のレアルでも時間切れで交渉が流れたケースはあったという。「かつてフランク・リベリーやパトリック・ビエラという選手を逃したことがあったが、今回の驚きは交渉を進めたい側がわずか12時間前にそのプロセスをスタートさせたことだ。責任者が未熟だ。我々はかつて、ピーター・ケニヨン、デビッド・ジル、サー・アレックス・ファーガソンと仕事をしたが(問題なかった)」と強調。かつて名将ファーガソンとそれを支えたフロント陣の手を評価する一方、現体制について未熟であると詰っている。
「我々はマンチェスター・ユナイテッドと依然友好関係にあるが、コエントランとエレーラの時にも起きているのだから、彼らも過去から学ぶものだと考えている」
ペレス会長はこう語った。今回の移籍市場最大のドラマとなったデ・ヘアの急転残留劇については両クラブが声明文を出して、なじり合うなど関係は悪化している。今回の赤い悪魔首脳陣を見下す、アマチュア発言で2つの名門は戦争状態に突入するかもしれない。
【了】
サッカーマガジンゾーンウェブ編集部●文 text by Soccer Magazine ZONE web
ゲッティイメージズ●写真 photo by Getty Images