スペインかブラジルか  サッカー界の親子鷹アルカンタラ兄弟の運命の分岐点

兄はバイエルンでスペイン代表、父親と弟はバルサでブラジル代表

  兄弟で異なる代表チームを選択し、別々の道を歩む。日本ではにわかに信じがたいことが世界のサッカー界では時に起こる。ガーナ代表MFケビン・プリンス・ボアテングとドイツ代表DFジェローム・ボアテングは異母兄弟で、2人はそれぞれ違う国旗の下で戦うことを選んだ。
 元ブラジル代表MFマジーニョ氏の息子で、共にバルセロナの下部組織で育ったチアゴ・アルカンタラとラフィーニャ・アルカンタラの兄弟は、兄チアゴがサッカー選手として育ったスペインの代表チームを、弟ラフィーニャは父親と同じく自身が生まれたブラジルの代表チームをそれぞれ選択している。
 ブラジル代表に招集されている弟のラフィーニャは、こうした家族を取り巻く状況についてブラジル地元テレビ「グローボ・エスポルチ」でこう語っている。
「スペインかブラジルかという選択は、僕の人生の中でも最も簡単な決断だったよ。僕は100パーセントブラジル人なんだ。自分の心に全てを委ね、そしてブラジルを選択した。自分の心に従えばどんな夢も叶うんだ」
 ラフィーニャも世代別代表では兄チアゴと同様にスペイン代表の一員として戦ってきた。しかし、9月5日のコスタリカ代表、8日のアメリカ代表との親善試合に向けたブラジル代表メンバーに招集され、カナリア色のユニフォームを着る決断を下している。

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