19歳のアンリ2世 世界一高額なティーンエージャーが赤い悪魔の新「9」番に

期待と注目集まるアンリ2世の今後

 マルシアルのプレースタイルはフランスの英雄で、元アーセナルのティエリ・アンリ氏をほうふつとさせると評判だ。スピードがあり、もともとはウインガーだったがセンターフォワードへポジションを変えた点も前任者の系譜を受け継いでいる。
 ただし、シーズンを通して活躍したのは昨季が初めて。35試合出場で9得点を挙げたとはいえ、その翌年にはユナイテッドでエースストライカーの背番号と言われる「9番」を背負うことになるとは誰も想像していなかっただろう。たった一日で、世界中から注目を集める存在へと変貌を遂げたのだ。
 ファンハール監督も「生まれながらの才能に恵まれた選手」と高く評価している。だが、ファンやメディアから懸けられる期待と重圧は本人の想像を超え るモノとなるだろう。
 アンリ氏も初の移籍で苦しんだ過去がある。アーセン・ベンゲル監督にモナコで見いだされ、初の海外移籍となったユベントスで不遇を託っている。その後、再びベンゲルが指揮するアーセナルで、キャリアを再生させたが、そうした前任者の経緯もあるだけに、才能が花開くまでには時間と、環境が必要不可欠だ。
 恐るべきティーンエージャーは、順調にキャリアを築けるのか。名門クラブでの今後には多くの注目を浴びることになるだろう。

【了】

サッカーマガジンゾーンウェブ編集部●文 text by Soccer Magazine ZONE web
ゲッティイメージズ●写真 photo by Getty Images

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