露呈した守備的チーム対策と選手層の薄さ 英記者が未招集の久保ら欧州組追跡を推奨
キルギス戦でA代表デビューを飾った山中は「佐々木を凌駕するパフォーマンス」
森保一監督率いる日本代表は、20日の国際親善試合でアジアカップ初出場のキルギスと対戦。前半2分にDF山中亮輔(横浜F・マリノス)がA代表史上最速デビュー弾を叩き込むと、同19分にMF原口元気(ハノーファー)、後半27分にFW大迫勇也(ブレーメン)、同28分にMF中島翔哉(ポルティモネンセ)が追加点を奪い、2018年最後のテストマッチを4-0で快勝した。
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森保体制初となるアジア勢と激突した一戦を、かつてアジアサッカー連盟の機関紙「フットボール・アジア」の編集長やPAスポーツ通信のアジア支局長を務め、ワールドカップを6大会連続で取材した英国人記者マイケル・チャーチ氏はどのように見たのだろうか。
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火曜日の夜は、“代役俳優”が顔を並べることになった。しかし、森保一監督から初招集された選手が、キルギス相手の快適な勝利に光沢を加えた。
山中亮輔のゴールは日本に完璧なスタートをもたらした一方、相手GKパベル・マティアシュ(無所属)の疑念の残るボール扱いが原口元気に得点をプレゼントし、日本の力量を確認する真のテストにはならなかった。キルギスは日本の最終ラインや守備的MFに効果的なプレッシャーをかけられず、日本が比較的快適に試合をコントロールしていたからだ。
山中はベネズエラ戦の佐々木翔(サンフレッチェ広島)を凌駕してダイナミックなパフォーマンスを披露。長友佑都(ガラタサライ)不在でアジアカップ開催地UAEへ赴く可能性を踏まえて、ポジションを争う立場として十分な前進を見せたことは間違いない。ただ攻撃の脅威が絶大だった反面、キルギス相手では彼の守備力は測り切れなかった。
同じことが槙野智章(浦和レッズ)と三浦弦太(ガンバ大阪)のCBコンビにも当てはまる。三浦に関しては、セットプレーでチャンスを得た時に相手を引き出すような動きを見せていたのはプラス材料か。室屋成(FC東京)は果敢にオーバーラップし、右サイドバックとして最大限のことに取り組んでいた。三竿健斗(鹿島アントラーズ)と守田英正(川崎フロンターレ)は試合の大部分でテンポを保つプレーに務めたが、自陣で守備を固める相手にアタッキングサードで攻めあぐねた感は否めない。
マイケル・チャーチ
アジアサッカーを幅広くカバーし、25年以上ジャーナリストとして活動する英国人ジャーナリスト。アジアサッカー連盟の機関紙「フットボール・アジア」の編集長やPAスポーツ通信のアジア支局長を務め、ワールドカップ6大会連続で取材。日本代表や日本サッカー界の動向も長年追っている。現在はコラムニストとしても執筆。