日本-ギリシャ戦を前に伊紙が「ザック背水の陣」と報道 「教師から罪人へ」との過激な見出しも

 15日の初戦コートジボワール戦で逆転負けを喫した指揮官が次戦敗北なら1次リーグ敗退の危機に直面する状況を厳しい論調で報じている。

「コートジボワール戦(21負け)で批判と疑問が突き刺さる。そして、評判も落ちた。5大会目のワールドカップとなる日本はナタルで初めて勝利を収めるか、もしくは帰国の途につくリスクもある。ギリシャ戦は決勝のようだ」

 指揮官の母国、カルチョの国最大のスポーツ紙は、不甲斐ない初戦の敗北で日本代表とザッケローニ監督が崖っぷちまで追いつめられた現状をこう表現している。

 窮地の“教師”を支える愛弟子の言葉も紹介している。代表145試合出場のMF遠藤保仁は「4年一緒に仕事をしている。彼の言いたいことはもうわかる。僕たちはイタリア語は話せないけど、通訳を通じて話ができる。彼のジェスチャーでも理解できる。スピードを上げるには手を速く振り、コンパクトにするためにはまた他のジェスチャーがある。いつも同じ動きだから、4年もすればほとんど完璧に分かり合える」と言葉を超えた、意思疎通の存在を明らかにしている。

 インテルで活躍する長友佑都はもっと深い相互理解が存在するという。「僕とは直接イタリア語で話をする」とコメント。20108月にチェゼーナに移籍し、日本にアジアカップ優勝をもたらしたDFは、コートジボワール戦でドログバに突破され、日本の守備に衝撃を、そして監督にも打撃を与えたと報じられているが、長友本人は楽観しているという。

「初戦の負けはもう過ぎたこと、前を観る必要がある」。ダイナモはギリシャ戦の勝利だけを信じているようだ。

 ワールドカップ優勝経験を持つイタリアメディアだからこそ、1次リーグ敗退の意味を深く噛み締めるのだろう。イタリアも前回の南アフリカW杯では1次リーグ敗退という挫折を味わった。この4年間、日本を率いた知的な“教師”は責任を問われる立場へと転落するのか……。 “背水の陣”の指揮官、そして、青き戦士の戦いぶりを世界も注目している。

【了】

サッカーマガジンゾーンウェブ編集部●文 text by Soccer Magazine ZONE web

 

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