アジア大会9発の韓国代表FW、復帰戦で決勝弾 “降格危機”G大阪の救世主となるか

ガンバ大阪FWファン・ウィジョ【写真:Getty Images】
ガンバ大阪FWファン・ウィジョ【写真:Getty Images】

神戸戦で決勝ゴールのファン・ウィジョ 「チームの勝利に貢献したい」

 やはり最後に試合を決めたのは、この男だった。アジア大会とその後の国際親善試合2連戦から戻ったばかりの韓国代表FWファン・ウィジョが、決勝点を決めてガンバ大阪の勝利に貢献した。

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 G大阪は現在リーグ17位とJ2降格が現実味を帯びるなか、15日に行われたJ1第26節でヴィッセル神戸と敵地で対戦。約1カ月ぶりにチームに復帰したファン・ウィジョが、きっちりと仕事をしてG大阪が2-1で勝利した。

 前半35分、神戸の元スペイン代表MFアンドレス・イニエスタのパスに反応したFW古橋亨梧に先制点を決められ、前半を0-1で折り返したが、後半7分に途中出場のDFオ・ジェソクの右からのクロスをMF倉田秋が決めて同点。さらに同23分、倉田が左サイドを突破し、DFとGKの間に通したクロスにファン・ウィジョが詰めて、G大阪が逆転に成功した。

 降格危機を脱したいG大阪にとって、今季リーグ戦9ゴールを決めていたファン・ウィジョが、8月中旬のアジア大会から抜けるのは大きな痛手だった。しかし快く送り出してくれたクラブの期待に応えるかのように、ファン・ウィジョはアジア大会で9得点と爆発。続く9月の国際親善試合に臨むA代表からも声がかかり、コスタリカ戦とチリ戦にも出場した。そして日本に戻り、この神戸戦に参戦した。

 試合終盤にやや疲れが見えたものの、復帰戦できっちりと仕事をこなすところを見ると、やはり現在のG大阪にこの男は不可欠のようだ。

「疲れは少しあるけれど、まずは今の状況を抜け出すためにチームの勝利に貢献したいという気持ちが強い。アジア大会での金メダルはチームメイトのみんなも喜んでくれた。そこで選手として大きく成長できた」と笑顔を見せていた。

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金 明昱

1977年生まれ。大阪府出身の在日コリアン3世。新聞社記者、編集プロダクションなどを経てフリーに。サッカー北朝鮮代表が2010年南アフリカW杯出場を決めた後、代表チームと関係者を日本のメディアとして初めて平壌で取材することに成功し『Number』に寄稿。2011年からは女子プロゴルフの取材も開始し、日韓の女子ゴルファーと親交を深める。現在はサッカー、ゴルフを中心に週刊誌、専門誌、スポーツ専門サイトなど多媒体に執筆中。近著に『イ・ボミ 愛される力~日本人にいちばん愛される女性ゴルファーの行動哲学(メソッド)~』(光文社)。

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