ACミランの選手たちから、パリ・サンジェルマンのスウェーデン代表FWズラタン・イブラヒモビッチの2012年シーズン以来の復帰を熱望する大合唱が巻き起こっている。
　ミランに今季新加入するブラジル代表FWルイス・アドリアーノ、コロンビア代表FWカルロス・バッカの2トップは、ミラン到着時からイブラ復帰を熱望してきた。バッカに至ってはミランの公式サイトで「イブラのような最高レベルの選手と一緒にプレーできたら素晴らしいね」とラブコールを送っている。
　イブラ復帰が決まれば、不動の大エースとなる。現在トップチーム31選手でセリエ登録可能上限の25人にまで最低 でも6人のリストラが必要なミラン。イブラ凱旋（がいせん）は前線の選手にとっては、立場や出場機会を脅かす可能性もあるが、名門が復権の旗印と期待を寄せるカリスマ上陸は選手にも大歓迎のようだ。
　そんな中、今季ローマから移籍してきたイタリア代表MFアンドレア・ベルトラッチもイブラ移籍を心待ちにしているという。地元テレビ局「スポーツ・メディアセット」に登場したベルトラッチは、イブラについて「彼はプレーしたすべてのチームで歴史を打ち立てた選手だ。ミランに来てくれるなら、偉大な補強になる」と語った。
　195センチという恵まれた体格を生かしたパワー、スピード、超絶のテクニックに加え、エキセントリックな言動で絶対的なカリスマ性を誇る。そのイブラヒモビッ チは、過去4カ国でリーグタイトルに貢献してきた。アヤックスで2度、インテルで3連覇、バルセロナで1度、ミランでも1度、そして、PSGでは3連覇を果たしている。
　ミラン残留を熱望している日本代表FW本田圭佑ら選手にとっては、イブラ加入が黒船到来となるが、同時にピッチ内外で刺激を受ける最高の優勝請負人となるのかもしれない。

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サッカーマガジンゾーンウェブ編集部●文　text by Soccer Magazine ZONE web

ゲッティイメージズ●写真　photo by Getty Images