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モウリーニョ、加熱するポグバ争奪戦で名言 「自分の庭にエッフェル塔は建てられない」
ライバルの大型補強に「どんな買い物をしようが、いくら使おうが、気にしない」
プレミア王者チェルシーのジョゼ・モウリーニョ監督は、マンチェスター・ユナイテッドやマンチェスター・シティといったライバルが高額の移籍金で選手を続々と獲得している中、大型補強は必要ないと現有戦力の充実ぶりに自信を見せている。英地元紙「ロンドンイブニング・スタンダード」が伝えている。
「他のチームのことは心配していない。彼らがどんな買い物をしようが、そんな選手を保有していようが、いくら使おうが、そんなことは気にしない」
ユナイテッドは今夏注目選手の一人だったMFモルガン・シュナイデルランやFWメンフィス・デパイやベテランMFバスティアン・シュバインシュタイガーらの獲得に、すでに7500万ポンド(約145億円)を投じた。シティはリバプールからFWラヒーム・スターリングを連れてくるのに4900万ポンド(約95億円)を費やした。アストン・ビラで主将を務めていたイングランド代表MFファビアン・デルフも800万ポンド(約15億円)で獲得し、大型補強を進めている。
「(ライバルの大型補強を)否定するわけではないし、彼らに反対なわけでもない。理解し、受け入れる。心配もしていない。もし、それらを止めることができるというならそうするさ。対戦相手が次から次へといい買い物をしてほしいとは思わない。できるなら何も買わないか、悪い買い物をしてほしい。だけど、実際には私にそれを止めることは不可能さ」
また、今夏注目株の一人であるフランス代表MFポール・ポグバについて、モウリーニョ監督は、「私はエッフェル塔が大好きだ。だが、自分の庭にエッフェル塔を建てることはできない。ラスベガスにエッフェル等を建てることだって不可能だ」と、独特の言い回しを用いて法外なレートで争奪戦が展開されるユベントスの中核について語った。ポグバの移籍金は100億円をゆうに超えると報じられている。
今夏のチェルシーはASモナコから1年間のレンタル移籍でコロンビア代表FWラダメル・ファルカオを獲得し、ストークからボスニア・ヘルツェゴビナ代表GKアスミール・ベゴビッチをチェフの後釜に迎えた。ディエゴ・コスタ、セスク・ファブレガスらを加えた昨夏に比べれば、大きな動きを見せてはいない。しかし、エバートンの若きイングランド代表DFジョン・ストーンズへオファーを送ったことをモウリーニョ監督本人も認めた。未来のDFリーダー候補の移籍金は3000万ポンド(約58億円)にも上ると見られるが、果たして移籍は実現するのだろうか。
さらにポルトガル人指揮官は「選手たちは昨年よりも個の力を向上させる必要がある。彼らが『昨シーズンは良かった』と考えるのであれば、今季はそれでは十分でない」と現有戦力の成長を促した。「昨季のジョン・テリーは素晴らしかった。しかし、さらに良くなる必要がある。セスク・ファブレガスもそうだ」と、補強だけに頼らず、チームの底上げが鍵になると主張した。
リーグとリーグカップの2冠を達成した王者は、百戦錬磨の名将のもと再びタイトル獲得へ突き進む。
【了】
サッカーマガジンゾーンウェブ編集部●文 text by Soccer Magazine ZONE web
ゲッティイメージズ●写真 photo by Getty Images